起業を考え始めた大学生が、最初につまずきやすいポイントがあります。
それは、
「何を作ればいいか分からない」
「アイデアに自信が持てない」
という悩みです。
この原因のほとんどは、能力不足でもセンス不足でもありません。
お客さんの声を知らないことが原因です。
起業において最も価値がある情報は、
市場調査データでも、ビジネス書の理論でもなく、
**実際にお金を払う人の“生の声”**です。
そして重要なのは、
起業前・大学生の段階でも、
お客さんの声は集められるということです。
なぜ「お客さんの声」が最優先なのか
起業初期に失敗する多くの人は、次の順番で考えます。
- 自分がやりたいことを決める
- 商品・サービスを作る
- 売れなかった理由を考える
一方、うまくいく人は逆です。
- お客さんの悩みを知る
- その悩みを解決する形を考える
- 最小限の形で試す
この違いを生むのが、
お客さんの声をどれだけ具体的に知っているかです。
お客さんの声は、
- 何に困っているか
- どんな言葉で悩みを表現するか
- どんな解決策ならお金を払うか
これらすべてが詰まった、最高の教材です。
勘違いされがちな「お客さんの声」
ここで注意点があります。
多くの大学生が「お客さんの声」を次のように勘違いしています。
- 企業のアンケート結果
- マーケティング本に載っているペルソナ
- 自分の周りの意見
これらは参考にはなりますが、
一次情報ではありません。
本当に価値があるのは、
- 自分の足で拾った言葉
- 感情が混ざった不満
- 諦めや苛立ちがにじんだ本音
こうした「生々しい声」です。
方法①:すでに存在する声を徹底的に拾う
起業前に、いきなりインタビューをする必要はありません。
まずやるべきは、すでに世の中に出ている声を集めることです。
具体的には、
- 商品レビュー(Amazon、楽天、App Storeなど)
- SNSの投稿・リプライ・引用
- Q&Aサイト(Yahoo!知恵袋など)
- noteやブログのコメント欄
これらの場所には、
「お金を払った人」「困っている人」の本音が大量にあります。
ポイントは、
「良い評価」よりも「不満」「不便」「後悔」を見ることです。
- 何に期待していたのか
- どこが足りなかったのか
- なぜ満足できなかったのか
ここに、ビジネスの種があります。
方法②:「解決できていない声」を集める
起業アイデアのヒントは、
まだ解決されていない不満にあります。
例えば、
- 「◯◯が分かりにくい」
- 「結局どうすればいいの?」
- 「調べても答えが出ない」
こうした声は、
既存サービスが満たしきれていない証拠です。
検索エンジンやSNSで、
- 「◯◯ 分からない」
- 「◯◯ 難しい」
- 「◯◯ 失敗」
といったキーワードを追うだけでも、
リアルな悩みが次々に出てきます。
方法③:自分の身近な人を“お客さん候補”として見る
大学生起業では、
最初のお客さんは「遠く」にいません。
- サークルの仲間
- バイト先の同僚
- 先輩・後輩
ただし、ここで重要なのは
意見を聞く姿勢です。
「このアイデアどう思う?」と聞くと、
ほぼ確実にポジティブな答えが返ってきます。
代わりに聞くべきなのは、
- 今、何に一番困っているか
- それを解決するために何をしているか
- なぜそれに満足していないか
アイデアの評価ではなく、
悩みの深掘りをします。
方法④:質問は「Yes/No」で聞かない
お客さんの声を集めるとき、
最もやってはいけないのが、
Yes/Noで終わる質問です。
×「このサービス欲しい?」
×「便利だと思う?」
これでは、本音は出てきません。
代わりに使う質問は、
- それで困ったのはいつか
- 一番ストレスだった瞬間は何か
- 解決できたら何が変わるか
感情と具体性を引き出す質問です。
言葉に詰まったり、話が長くなる部分ほど、
本当のニーズが隠れています。
方法⑤:声は「言葉のまま」保存する
集めたお客さんの声を、
自分なりに要約したくなる気持ちは分かります。
しかし、起業初期では
絶対に言葉を加工しないことが重要です。
- そのままの言い回し
- 感情的な表現
- ちょっと汚い言葉
これらは、後に
- 商品説明文
- セールス文章
- LP(縦長ページ)
にそのまま使えます。
お客さんの言葉は、
最高のコピーライティング素材です。
方法⑥:集めた声を「行動」に変える
情報収集で終わらせないために、
集めた声は必ず行動に落とします。
例えば、
- 同じ悩みが3回以上出た → 需要あり
- 強い不満が多い → 改善余地あり
- 解決策にお金を払っている → ビジネス候補
完璧な分析は不要です。
小さく作って、小さく試すだけで十分です。
起業とは「答えを作る仕事」ではない
多くの大学生が勘違いしていますが、
起業は「正解を考える仕事」ではありません。
お客さんの声を聞き続け、形に変える仕事です。
最初から完璧なアイデアなど存在しません。
お客さんの声に触れ続けた人だけが、
「売れる感覚」を身につけていきます。
お客さんの声を集めた人から勝っていく
起業で一番の近道は、
頭で考える時間を減らし、
お客さんの声に触れる時間を増やすことです。
- 自信がないなら、声を集める
- アイデアが浮かばないなら、声を集める
- 迷ったら、声を集める
それだけで、
ビジネスの精度は確実に上がっていきます。
起業は、
「自分が何をしたいか」から始めるものではありません。
「誰が、何に困っているか」
ここから始めた人だけが、
ゼロからでも前に進めるのです。
