起業を始めると、ある瞬間がやってきます。
それは、「お金を払いたい」と言ってくれる人が現れる瞬間です。
大学生起業では、この瞬間がとても特別に感じられます。
・初めての売上
・初めての依頼
・初めての評価
その嬉しさから、
「ありがとうございます!やります!」
と即答してしまう人は少なくありません。
しかし、ここで一度立ち止まってください。
お金をもらう前に考えなければいけないのは、金額そのものではありません。
本当に重要なのは、
そのお金に、どんな「条件」と「縛り」が付いているか
です。
なぜ「お金をもらう前」が一番危険なのか
起業初期で一番判断を誤りやすいタイミングは、
お金がゼロの時でも、
お金が安定してからでもありません。
一番危ないのは、
「初めてお金が発生しそうな時」
です。
理由はシンプルです。
・断るのが怖い
・チャンスを逃したくない
・実績が欲しい
この感情が一気に押し寄せ、
冷静な条件確認を飛ばしてしまうからです。
結果として、
「お金はもらえたけど、消耗だけが残った」
という状態に陥りがちです。
「条件」と「縛り」は別物として考える
まず整理しておきたいのが、この2つの違いです。
条件
→ 仕事の内容・範囲・ルール
縛り
→ 自由を制限する要素・逃げにくくなる要素
この2つを分けて考えないと、
「条件は軽いけど、縛りが重い仕事」
を引き受けてしまいます。
お金をもらう前に必ず確認すべき「条件」
① 何をどこまでやるのか(業務範囲)
最も多いトラブルが、
「そこまでやるとは思っていなかった」
というズレです。
・作業内容
・回数
・修正の有無
・対応時間
これを曖昧にしたまま始めると、
仕事はほぼ確実に膨らみます。
特に大学生起業では、
「ついでに」「簡単だから」
が積み重なりやすいので要注意です。
② いつまでやるのか(期間・終了条件)
次に重要なのが、
この仕事はいつ終わるのか
です。
・1回限りなのか
・1ヶ月なのか
・継続前提なのか
終了条件が決まっていない仕事は、
終わらせる勇気が必要な仕事になります。
起業初期ほど、
「終わりが見える仕事」
を選ぶことが大切です。
③ 支払い条件(タイミング・方法)
金額だけでなく、
いつ、どうやって支払われるのか
は必ず確認しましょう。
・前払い/後払い
・月末締め翌月払い
・現金/振込
特に注意したいのは、
「成果が出たら払う」
という条件です。
成果の定義が曖昧な場合、
支払いが発生しないリスク
を背負うことになります。
見落とされがちな「縛り」の正体
条件よりも厄介なのが、
目に見えにくい「縛り」です。
① 時間の縛り
・常に即レスが求められる
・休日対応が暗黙の了解
・深夜連絡が当たり前
これらは、
金額以上にあなたの自由を奪います。
起業初期は、
時間=最大の資産
です。
時間を奪われる仕事は、
他のチャンスを失う原因になります。
② 精神的な縛り
・相手の機嫌に振り回される
・断りにくい関係性
・常に評価を気にする状態
この縛りは、
数字に見えない分、ダメージが大きいです。
「お金をもらっているから仕方ない」
と我慢し続けると、
起業そのものが苦しくなります。
③ 将来を縛る条件
特に注意したいのが、
将来の自由を奪う縛りです。
・他で同じ仕事をしない約束
・実績として公開できない
・ノウハウを全て渡す前提
短期的なお金と引き換えに、
長期的な成長を止めてしまう
ケースは少なくありません。
「安いけど楽そう」は、だいたい逆
大学生起業でよくある勘違いが、
「安い仕事=楽」
という発想です。
現実は逆で、
・単価が低い
・期待値が高い
・修正が多い
という仕事ほど、
消耗しやすい傾向があります。
お金の額よりも、
条件と縛りの重さ
を基準に判断してください。
断る勇気は「起業スキル」の一部
お金をもらう前に条件を整理すると、
断る場面も必ず出てきます。
ここで覚えておいてほしいのは、
断る=失敗ではない
ということです。
むしろ、
・条件が合わない
・縛りが重すぎる
・今のフェーズに合わない
と判断できるのは、
起業家としての成長
です。
初期ほど「条件が軽い仕事」を選ぶ
起業初期に最優先すべきなのは、
・経験が積める
・実績として使える
・時間が奪われすぎない
この3つを満たす仕事です。
条件が軽く、縛りが少ない仕事は、
次のチャンスへつながる余白を残してくれます。
まとめ|お金の正体は「契約」である
お金をもらう前に考えるべきことをまとめます。
- 金額より先に条件を見る
- 条件と縛りは分けて考える
- 終わりが見える仕事を選ぶ
- 時間・精神・将来の縛りに注意
- 断る勇気もスキル
お金は、単なる報酬ではありません。
**条件と縛りがセットになった「契約」**です。
起業初期ほど、
「もらえるかどうか」ではなく、
「引き受けていいかどうか」
で判断してください。
それができるようになると、
起業は一気に楽になり、
次のステージが見えてきます。
