大学生起業を考え始めると、ほぼ確実に耳にするアドバイスがあります。
- まずはイベントに行ったほうがいい
- 交流会に顔を出せばチャンスがある
- 起業家イベントは人脈の宝庫
こうした言葉を信じて、
多くの大学生が起業系イベント・交流会・勉強会に参加します。
しかし、実際にイベントに通い続けた大学生起業家の多くが、
ある違和感を抱くようになります。
- 何回行っても売上が出ない
- 名刺は増えるが仕事は来ない
- 行動しているのに前に進んでいない気がする
では、
イベント参加は本当に集客になるのでしょうか?
それとも、ならないのでしょうか?
結論から言うと、
イベント参加は「集客になる場合」と「まったくならない場合」がはっきり分かれます。
そして大学生起業の初期では、
**多くのケースで「集客にはならない」**のが現実です。
ここでは、その理由と、
それでもイベント参加を無駄にしない考え方を詳しく解説します。
① 多くの大学生が誤解している「イベント=集客」という考え
まず前提として押さえておきたいのは、
イベント参加と集客はイコールではないということです。
イベントで起きているのは、
- 出会い
- 会話
- 情報交換
であって、
- 申し込み
- 契約
- 継続的な関係
ではありません。
にもかかわらず、
- 行けば誰かが仕事をくれる
- すごい人と知り合えば何かが起きる
と期待してしまうため、
現実とのギャップに苦しむ大学生が多くなります。
イベントは「場」であって、
自動的に集客が起きる装置ではありません。
② 大学生起業でイベントが集客になりにくい理由
なぜ大学生起業では、イベント参加が集客につながりにくいのでしょうか。
そこには、構造的な理由があります。
・相手は「売り手」だらけ
起業系イベントや交流会に来ている人の多くは、
- 起業家
- フリーランス
- これから何か始めたい人
つまり、売り手側です。
集客とは「お客さんと出会うこと」ですが、
イベントではそもそもお客さんが少ないケースが非常に多いのです。
・大学生は「様子見枠」に入れられやすい
イベントに参加すると、
大学生起業家はどうしても次のように見られがちです。
- 勉強中
- これからの人
- 将来有望だけど今は様子見
これは悪いことではありませんが、
- 今すぐ仕事を頼む
- お金を払う
という判断からは、自然と外されやすくなります。
結果として、
- 応援はされる
- アドバイスはもらえる
けれど、
集客や売上にはつながらない状態になります。
・その場の会話で終わってしまう
イベントでの会話は、
- 短時間
- 表面的
- 初対面
がほとんどです。
そのため、
- 深い悩み
- 本気度
- 信頼
が生まれる前に、会話が終わってしまいます。
集客に必要な「信頼の蓄積」が、
イベント単発では起きにくいのです。
③ イベント参加が「行動している錯覚」を生む危険性
大学生起業で特に注意すべきなのが、
イベント参加が「行動している気分」を強くしてしまうことです。
- 外に出ている
- 人と会っている
- 名刺が増えている
これらは確かに行動です。
しかし、
- 検証
- 改善
- 売上
につながっていなければ、
起業としては前に進んでいません。
イベントに頻繁に参加している大学生ほど、
- 忙しい
- 充実している
- 頑張っている
感覚に陥りやすく、
本当にやるべきこと(商品設計・集客導線づくり)を後回しにしがちです。
④ それでもイベント参加が「意味を持つ」ケース
では、イベント参加は完全に無意味なのでしょうか?
答えは NO です。
ただし、役割を正しく理解する必要があります。
① 検証・ヒアリングの場として使う
イベント参加で最も価値があるのは、
- 自分のアイデアを話してみる
- 反応を見る
- 違和感を拾う
といった検証の場として使うことです。
- どこが分かりにくいか
- 何が伝わっていないか
- 興味を持たれた点はどこか
これらを持ち帰って改善できる大学生は、
イベント参加を成長につなげられます。
② 応援者・相談相手を作る
イベントで出会う人の多くは、
直接の顧客にはなりません。
しかし、
- 相談に乗ってくれる
- 視野を広げてくれる
- 孤独を和らげてくれる
存在になることはあります。
これは「集客」ではありませんが、
起業を続ける上での重要な土台になります。
③ 実績ができた後の「加速装置」として
イベント参加が本当に集客に効き始めるのは、
- サービスが固まっている
- 誰に何を提供しているか明確
- 小さくても実績がある
この状態になってからです。
この段階であれば、
- 紹介
- 口コミ
- 具体的な相談
が生まれやすくなります。
つまりイベントは、
ゼロ→1の集客手段ではなく、1→10を広げる場
として使うのが正解です。
⑤ 大学生起業でイベントを「無駄にしない」考え方
大学生起業でイベントに参加するなら、
次の視点を必ず持つべきです。
- 今日、何を持ち帰るのか
- 何を検証するのか
- 誰と、どう関係を続けるのか
これを決めずに行くと、
ほぼ確実に「いい話を聞いて終わり」になります。
イベントは「行くこと」が目的ではなく、
「使い倒すこと」が目的です。
⑥ 大学生起業では「イベントより先に作るべきもの」
大学生起業の初期で、
イベント参加よりも優先すべきものがあります。
それは、
- 自分は何者か
- 誰のどんな悩みを解決するのか
- どうやって連絡が取れるのか
この3点が整理された状態です。
これがないままイベントに行っても、
- 説明が長くなる
- 印象に残らない
- 紹介されない
という結果になります。
イベントは「受け皿」があって初めて意味を持つ
ということです。
⑦ まとめ:イベント参加は「集客の主役」ではない
大学生起業において、
イベント参加は決して万能な集客手法ではありません。
- 初期フェーズでは集客になりにくい
- 行動している錯覚を生みやすい
- 目的なし参加は時間の浪費
一方で、
- 検証
- 学び
- 加速
という役割では、大きな価値があります。
重要なのは、
イベントに行けば集客できる
ではなく
集客できる状態を作ってからイベントを使う
という順番です。
この順番を理解できた大学生起業家だけが、
イベント参加を「無駄な行動」ではなく
意味のある一手に変えることができます。
