キャッシュフロー計算書とは?
― 起業家が「お金が尽きる前」に未来を知るための表 ―
「黒字なのに、なぜかお金が足りない」
「売上は出ているのに、通帳の残高が増えない」
「利益が出てるはずなのに、なぜ不安なんだろう?」
これは、起業した人の多くが一度は経験する感覚。
そしてこの違和感の正体こそが、
キャッシュフローを理解していないこと。
結論から言うと、
キャッシュフロー計算書は、起業家の“命綱”。
これが分からないと、
利益が出ていても突然お金が尽きる。
逆に、これが分かると
起業は一気に「コントロールできるもの」になる。
そもそもキャッシュフロー計算書って何?
キャッシュフロー計算書とは、
「お金が、いつ・どこから入ってきて、どこへ出ていったか」
をまとめた表。
超シンプルに言うと、
現金の動きだけを追いかける表
損益計算書が
「儲かった・儲からなかった」を見る表なら、
キャッシュフロー計算書は
「生き残れるかどうか」を見る表。
起業において、
利益よりも大事なのは
現金があるかどうか。
なぜ学生起業でキャッシュフローが重要なのか?
学生起業は、
・資金が少ない
・余裕がない
・一度の失敗が致命傷になりやすい
という特徴がある。
だからこそ、
✔ 今いくら使えるお金があるか
✔ いつお金が足りなくなりそうか
これを事前に把握できるかどうかが、
生き残りを左右する。
実際、起業の失敗理由で一番多いのは
「アイデアが悪かった」ではない。
「お金が回らなくなった」
これが圧倒的に多い。
「利益」と「キャッシュ」は全く別物
まず、ここを理解しないと始まらない。
利益とは?
→ 売上 − 費用
キャッシュとは?
→ 今、実際に手元にあるお金
この2つは、
一致しないことが普通。
例えば、
・売上は立ったけど、入金は来月
・経費は今月すぐに支払う
この場合、
利益は出ているのに、
現金は減る。
これが「黒字倒産」の正体。
キャッシュフロー計算書は、
このズレを見える化するための表。
キャッシュフロー計算書の基本構造
キャッシュフロー計算書は、
大きく3つに分かれている。
- 営業キャッシュフロー
- 投資キャッシュフロー
- 財務キャッシュフロー
難しそうに見えるけど、
考え方はかなりシンプル。
① 営業キャッシュフロー
― 本業でお金は増えているか?
営業キャッシュフローは、
普段の事業活動で、お金が増えているかを見る部分。
・商品を売って入ってきたお金
・サービスを提供して入ってきたお金
・経費として出ていったお金
これらをまとめたもの。
ここがプラスなら、
本業は健全。
ここがマイナスなら、
いくら売上があっても危険信号。
学生起業では、
まずここをプラスにすることが最優先。
② 投資キャッシュフロー
― 将来のためにお金を使っているか?
投資キャッシュフローは、
将来の成長のために使ったお金。
・パソコンを買った
・ソフトやツールを導入した
・勉強や設備に投資した
これらは短期的にはお金が減るけど、
悪いマイナスではない。
問題なのは、
・投資しているのに売上につながらない
・何のための投資か分からない
この状態。
キャッシュフロー計算書があれば、
「これは未来につながる出費か?」
を冷静に判断できる。
③ 財務キャッシュフロー
― お金をどうやって用意しているか?
財務キャッシュフローは、
資金の集め方・返し方を見る部分。
・借入をした
・返済をした
・自己資金を入れた
学生起業だと、
・クレジットカードの支払い
・立て替え
・親からの援助
もここに関係してくる。
ここがプラス続きだと、
「借金に頼っている状態」。
長く続けると危険。
キャッシュフロー計算書で分かること
この表を見ると、
次のことが分かる。
・今の事業は自力でお金を生んでいるか
・投資は身の丈に合っているか
・借金に依存していないか
・数ヶ月後に資金が尽きないか
これは、
起業の未来予測。
損益計算書・貸借対照表との違い
混乱しやすいので整理する。
損益計算書
→ 儲かったかどうか(成績)
貸借対照表
→ 今どれだけ持っているか(体力)
キャッシュフロー計算書
→ お金がどう動いているか(血流)
この3つは、
セットで見るもの。
どれか1つだけでは不十分。
学生起業でよくある失敗パターン
・利益だけ見て安心する
・入金タイミングを考えない
・支払いが先行して詰む
これらはすべて、
キャッシュフローを見ていれば防げる。
学生は完璧に作らなくていい
安心してほしい。
学生起業に、
・プロレベルの計算
・完璧な書類
は不要。
最初は、
・今月、いくら入った?
・いくら出た?
・残りはいくら?
これが分かれば十分。
エクセル1枚、
ざっくりでOK。
キャッシュフローを意識すると起業は安定する
キャッシュフローを理解すると、
・お金の不安が減る
・無理な勝負をしなくなる
・長く続けられる
起業は短距離走じゃない。
続けた人が勝つゲーム。
そのために一番大事なのが、
お金の流れを把握すること。
まとめ:キャッシュフロー計算書は「生存確認表」
キャッシュフロー計算書は、
✔ 難しい会計書類
ではなく
✔ 起業を続けられるかの確認表
学生起業だからこそ、
・今、どれだけ余裕があるか
・いつ危なくなるか
を知っておく必要がある。
利益だけを追いかけず、
「現金が残っているか?」
この視点を持てた瞬間、
起業は一気に現実的になる。
怖がらなくていい。
でも、無視もしない。
キャッシュフローを理解することは、起業家として一段レベルアップする合図です。
