会社設立を考え始めた大学生が、
ほぼ必ず立ち止まるポイントがあります。
それが、
「事業目的、どこまで書けばいいの?」
「将来やるか分からないことも書くべき?」
「狭く書きすぎたらまずい?」
という悩みです。
ネットで調べると、
・とにかくたくさん書いた方がいい
・いや、絞った方がいい
・後から追加できるから気にしなくていい
さまざまな意見が出てきて、
余計に混乱してしまいます。
結論から先に言います。
大学生起業における事業目的は、
「今やること+少し先の可能性」まで書けていれば十分です。
ここでは、
・事業目的の役割
・書きすぎると起きる問題
・書かなさすぎると起きる問題
・大学生が迷わないための現実的な基準
を、順番に解説します。
そもそも事業目的とは何か?
まず前提を整理しましょう。
事業目的とは、
「この会社は、何をしていい会社なのか」
を社会に対して示すもの
です。
・この会社は、どんな事業を行うのか
・どこまでがOKで、どこからが範囲外なのか
これを、
登記上はっきりさせる役割があります。
ここで重要なのは、
事業目的は、夢やビジョンを書く場所ではない
という点です。
なぜ事業目的で悩んでしまうのか
大学生が事業目的で悩む理由は、とてもシンプルです。
・将来、何をやるか分からない
・起業アイデアが固まりきっていない
・途中で変わりそう
これは、大学生起業では当たり前の状態です。
にもかかわらず、
「一度書いたら、ずっと変えられない」
「間違えたら致命的」
と思い込んでしまうため、
手が止まります。
ですが、これは大きな誤解です。
事業目的は「後から変更できる」
まず、これだけははっきりさせておきます。
事業目的は、後から変更できます。
・事業が変わった
・新しいことを始めたい
・想定外の方向に進んだ
こうした場合でも、
手続きをすれば修正可能です。
つまり、
最初から完璧である必要はありません。
大学生起業で重要なのは、
完璧さよりも、
今のフェーズに合っているかです。
書きすぎると起きる問題
「どうせ後から変えられるなら、
最初からたくさん書いておこう」
そう考える人もいます。
ですが、事業目的を書きすぎると、
次のような問題が起こりやすくなります。
問題① 何の会社か分からなくなる
事業目的がズラッと並んでいると、
・結局、何がメインなのか
・何をやる会社なのか
が分かりにくくなります。
特に大学生起業では、
・まだ実績がない
・信用がこれから
という段階です。
事業目的が広すぎると、
「何でも屋」に見えてしまうこともあります。
問題② 自分自身が迷いやすくなる
事業目的をたくさん書くと、
・あれもやっていい
・これもやっていい
という状態になります。
その結果、
・判断基準がブレる
・方向性が定まらない
という、
自分自身の迷いを生みやすくなります。
書かなさすぎると起きる問題
一方で、
「今やることだけ書けばいい」
と考えすぎるのも注意が必要です。
問題① 少し違うことをやるだけでNGになる
事業目的が狭すぎると、
・関連サービス
・派生ビジネス
を始めたくなったとき、
「定款上、できない」
という状態になります。
大学生起業は、
広がりながら育つのが普通です。
問題② いちいち変更が必要になる
事業目的が狭すぎると、
・少し方向を変えただけ
・サービスを足しただけ
でも、
定款変更が必要になるケースがあります。
これは、
・手間
・費用
・心理的な面倒さ
につながります。
大学生起業における「ちょうどいい書き方」
では、
大学生起業では事業目的を
どこまで書けばいいのか。
ここが一番知りたいポイントだと思います。
結論は、次の3点です。
① 今やる事業は必ず書く
これは大前提です。
・今、収益化を目指すもの
・今、試しているもの
は、必ず事業目的に入れましょう。
ここが抜けていると、
そもそも意味がありません。
② 関連する周辺分野まで含める
大学生起業では、
・少し形が変わる
・やり方が変わる
のが当たり前です。
そのため、
・今の事業と関係が深い分野
・自然に派生しそうな内容
までは含めておくのがベストです。
③ 「いつかやるかも」レベルは無理に入れない
・興味がある
・憧れている
・全く別ジャンル
こうした内容まで無理に入れると、
事業目的がぼやけます。
「現実的に、数年以内に触れそうか」
この基準で考えると、
ちょうどよくなります。
具体例:大学生起業でよくある書き方
ここで、考え方のイメージを掴むために、
典型的な例を紹介します。
NG例(狭すぎる)
・SNS運用代行業務のみ
→ 将来、
コンサル・講座・広告運用
などをやりたくなったときに困る。
NG例(広すぎる)
・インターネットを利用した各種サービスの提供
・各種商品の企画、製造、販売
→ 何の会社か分からない。
OK例(ちょうどいい)
・SNSを活用したマーケティング支援業務
・インターネットを利用した情報提供サービス
・前各号に附帯関連する一切の業務
→ 今の事業+自然な広がりをカバー。
「附帯関連する一切の業務」は万能なのか?
事業目的の最後に、よく書かれている
「前各号に附帯関連する一切の業務」
これを見て、
「これがあれば何でもできる?」
と思う人もいます。
結論としては、
万能ではありませんが、
“補助輪”としては有効です。
・今書いている事業目的と
・明確に関係がある範囲
であれば、
柔軟に解釈されやすくなります。
事業目的は「保険」であって「縛り」ではない
大学生起業における事業目的は、
・未来を完璧に決めるもの
ではなく
・可能性を狭めすぎないための保険
と考えると、ちょうどいいです。
事業目的があることで、
・やっていい範囲が見える
・やらなくていいことも見える
というメリットがあります。
事業目的で一番やってはいけないこと
最後に、
大学生が一番やりがちなミスをお伝えします。
それは、
事業目的を決めることに時間を使いすぎることです。
・何週間も悩む
・調べ続ける
・一文字ずつ気にする
ですが、
事業目的は、
会社設立のための一部の作業
にすぎません。
本当に大切なのは、
・誰に
・何を
・どうやって届けるか
です。
まとめ:事業目的は「今+少し先」で十分
大学生起業における事業目的は、
・今やる事業
・その周辺分野
・自然に広がる可能性
この3つが含まれていれば十分です。
・広げすぎない
・狭めすぎない
・完璧を目指さない
これが、
事業目的で迷わないための基本姿勢です。
事業目的は、
・あなたの将来を縛るもの
ではなく
・あなたの会社を社会に説明するためのもの
です。
だからこそ、
「今の自分が、現実的にやること」
を軸に、シンプルに書いてOKです。
この考え方が持てれば、
事業目的で立ち止まることはなくなります。
