会計を「丸投げ」して失敗する大学生起業家の特徴

―任せることと、考えないことは全く違う―

大学生起業を始めた人が、かなりの確率でこう言います。

「会計は苦手なので、詳しい人に丸投げしようと思ってます」
「税理士さんに任せれば大丈夫ですよね?」

一見すると、これは正しい判断に見えます。
「自分が苦手なことは、得意な人に任せる」
これはビジネスの基本でもあります。

しかし、大学生起業の現場では
**“会計を丸投げしたことが原因で失敗する人”**が後を絶ちません。

なぜでしょうか。

それは、
「任せる」と「考えない」を混同してしまうからです。


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そもそも、会計を丸投げしたくなる理由

まず、大学生起業家が会計を丸投げしたくなる理由を整理しましょう。

  • 数字が苦手
  • 税金が怖い
  • ミスしたら終わりそう
  • 本業(営業・制作・発信)に集中したい

どれも自然な感情です。
むしろ、真面目な人ほどそう感じます。

問題は、
「分からないから全部見ない」状態になってしまうことです。


失敗する大学生起業家の特徴①「会計=作業」だと思っている

会計を丸投げして失敗する人の多くは、
会計をこう捉えています。

「領収書をまとめる作業」
「税金を計算する事務処理」

この認識のままだと、
会計はただの雑務になります。

しかし実際の会計は、

  • どの事業が伸びているか
  • 何にお金を使いすぎているか
  • 今のやり方は正しいか

を教えてくれる経営の地図です。

この地図を一切見ずに、
「目的地に着けるはず」と思うのは、かなり危険です。


失敗する大学生起業家の特徴②「数字を一切見ない」

丸投げ型の大学生起業家は、
こんな状態になりがちです。

  • 売上はいくらか、即答できない
  • 利益が出ているか分からない
  • 今月いくら使ったか知らない

これは、
自分の事業なのに、他人事になっている状態です。

会計を任せることと、
数字を知らないことは、全く別物です。

最低限、

  • 売上
  • 経費
  • 利益

この3つを自分の言葉で説明できない人は、確実に判断を誤ります。


失敗する大学生起業家の特徴③「税理士=魔法使い」だと思っている

これはかなり多い勘違いです。

「税理士さんがいれば、何とかしてくれる」
「最悪、向こうが教えてくれるでしょ」

結論から言うと、
税理士は魔法使いではありません。

税理士ができるのは、

  • 出された数字を整理する
  • ルールに沿って申告する
  • 節税の選択肢を提示する

ここまでです。

逆に言えば、

  • 日々の実態
  • どんなビジネスをしているか
  • 将来どうしたいか

これを理解していないと、
適切なアドバイスは絶対にできません。


失敗する大学生起業家の特徴④「お金の意思決定を放棄している」

会計を丸投げする人ほど、
こんな言葉を使います。

「それ、経費にしていいか分からないので…」
「使っていいか判断できなくて…」

これは一見、慎重に見えますが、
実は経営判断から逃げている状態です。

経営者の仕事は、

  • 何にお金を使うか決める
  • その責任を取る

これに尽きます。

会計を丸投げしている人は、
判断を他人に預けてしまうため、
成長スピードが極端に遅くなります。


失敗する大学生起業家の特徴⑤「儲かっていない理由が分からない」

丸投げ型の大学生起業家に多い相談があります。

「頑張っているのに、なぜかお金が残らない」

この原因のほとんどは、

  • 利益構造を理解していない
  • 原価や固定費を見ていない
  • 数字で振り返っていない

つまり、
会計を見ていないこと自体が原因です。

会計は、
「結果が出なかった理由」を教えてくれる唯一の客観データです。


「任せる」と「丸投げ」の決定的な違い

ここで、はっきり区別しましょう。

任せる人の特徴

  • 数字の意味を理解しようとする
  • 判断は自分で行う
  • 専門家を相談相手として使う

丸投げする人の特徴

  • 数字を見ない
  • 判断をしない
  • 結果だけ受け取る

この差は、
数ヶ月後には埋められないほど大きくなります。


大学生起業家が「失敗しない会計との付き合い方」

では、どうすればいいのか。

答えはシンプルです。

「考えるのは自分、作業は任せる」

これだけです。

  • 記帳はツールや外注でOK
  • 申告は税理士に任せてOK
  • でも、数字を見るのは自分

このスタンスが取れる大学生起業家は、
ほぼ確実に成長します。


会計を理解することは、賢くなることではない

最後に、誤解を解いておきます。

会計を理解することは、

  • 頭が良くなること
  • 数字に強くなること

ではありません。

「自分の事業に責任を持つ」
ただ、それだけです。

完璧に分かる必要はありません。
でも、

  • 見ない
  • 知らない
  • 任せっぱなし

この状態だけは、
大学生起業では致命的になります。


まとめ:会計を丸投げした瞬間、成長は止まる

会計を丸投げして失敗する大学生起業家の特徴は、

  • 会計を作業だと思っている
  • 数字を見ない
  • 判断を他人に委ねる
  • お金の流れを把握していない

この状態では、
どれだけ頑張っても「運任せの起業」になります。

逆に言えば、

会計を“味方”にできた大学生起業家は、ほぼ確実に強くなります。

起業は、勢いだけでは続きません。
数字を見て、考えて、決める。

その一歩として、
「丸投げしない会計」と向き合うことが、
大学生起業の大きな分かれ道になります。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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