大学生起業家の多くが、営業の中で最も強いストレスを感じる瞬間があります。
それが、価格の話を出すときです。
- 「高いと思われたらどうしよう」
- 「お金の話をした瞬間に空気が悪くなりそう」
- 「断られるのが怖い」
- 「大学生のくせに、って思われないかな」
こうした不安から、価格の話を後回しにしたり、曖昧に濁したり、最悪の場合は「無料でもいいです」と言ってしまう大学生も少なくありません。
しかし、結論から言います。
価格の話が怖いまま起業を続けると、必ずどこかで苦しくなります。
これは才能やメンタルの問題ではありません。
単に「価格に対する考え方」を間違えているだけです。
なぜ大学生は価格の話が怖くなるのか
まず、価格の話が怖くなる理由を整理しましょう。
大学生が価格に抵抗を感じるのは、主に次のような思考があるからです。
- 自分の価値に自信がない
- 実績がない=お金をもらえないと思っている
- 価格=ワガママ、迷惑だと感じている
- お金をもらう=相手から奪う感覚がある
この状態で価格の話をすると、どうしても態度が弱くなります。
声が小さくなり、語尾が曖昧になり、相手の反応を過剰に気にしてしまいます。
しかし、ここで大切な事実があります。
相手は「大学生だから安くしてほしい」と思っているとは限らない
ということです。
価格は「お願い」ではなく「条件」
価格の話を怖く感じる大学生ほど、
無意識のうちにこう考えています。
「この価格で、お願いしてもいいですか?」
でも、営業やビジネスにおいて、価格はお願いではありません。
価格は条件です。
- この内容なら、この価格
- この時間と労力なら、この価格
- この責任を持つなら、この価格
これは対等な取引です。
価格を提示することは、
「お金ください」と頭を下げることではありません。
「この条件で一緒にやりますか?」と確認しているだけなのです。
この認識に変わらない限り、価格の話はずっと怖いままです。
価格を出す=嫌われる、ではない
大学生が最も恐れているのは、
価格を出した瞬間に嫌われることです。
しかし、現実は少し違います。
価格を出して関係が終わるケースの多くは、
- 価値が伝わっていない
- タイミングが早すぎる
- そもそも相手の課題と合っていない
このどれかです。
価格そのものが原因で嫌われることは、ほとんどありません。
むしろ、価格を曖昧にしたまま話を進める方が、後からトラブルになります。
- 「そんなにかかると思ってなかった」
- 「最初に言ってほしかった」
- 「それなら頼まなかった」
これは、大学生・社会人に関係なく起こる問題です。
価格の話は「最後」に出すものではない
価格の話が怖い大学生ほど、
「最後の最後まで価格を言わない」
という選択をしがちです。
しかし、これも間違いです。
価格は、いきなり出してもダメですが、
最後まで隠してもダメです。
正しい順番はこうです。
- 相手の課題を理解する
- 課題が放置された場合の未来を共有する
- 解決した場合の未来を描く
- そのために必要な内容・工数を説明する
- その結果として価格を伝える
この流れができていれば、価格は「衝撃」になりません。
自然な結論になります。
価格が怖いのは、
価値の話を飛ばして、いきなり金額を出そうとするからです。
「大学生だから安くする」は本当に正解か
よくある誤解が、
「大学生だから最初は安くしなきゃいけない」
という考えです。
確かに、最初は小さく始めるのは正解です。
しかしそれは、「安くする」のではなく、内容を絞るという意味です。
- 作業範囲を限定する
- 期間を短くする
- サポート内容を明確にする
こうして条件を調整した上で価格を決める。
これが健全なやり方です。
「大学生だから半額でやります」は、
相手にも自分にも、良い結果を生みません。
価格を出すのが怖い大学生ほど、無料で消耗する
価格の話を避け続けると、
最終的にどうなるか。
- 無料相談が増える
- 無償作業が増える
- 感謝はされるが売上は立たない
- 時間だけが奪われる
そしてある日、こう思います。
「なんでこんなに頑張ってるのに、稼げないんだろう」
これは努力不足ではありません。
価格から逃げてきた結果です。
価格を出すのが怖い大学生ほど、
実は一番しんどい起業ルートを選んでしまっています。
価格は「覚悟の表明」でもある
価格を伝えることは、
「自分はこの価値に責任を持ちます」という覚悟の表明でもあります。
価格を曖昧にすると、
- 責任の範囲が曖昧になる
- 相手の期待値もズレる
- 自分の本気度も下がる
一方、きちんと価格を伝えると、
- 仕事として向き合える
- 相手も真剣になる
- 対等な関係が生まれる
大学生起業において、
価格を出せるようになる=起業家として一段階成長する
ということでもあります。
価格を出すときに持つべき、たった一つの考え方
最後に、価格の話を出すときに、
大学生に持ってほしい考え方を一つだけ伝えます。
「断られてもいい価格を出す」
これは強気になるという意味ではありません。
自分が責任を持てる内容・時間・精神的余裕を考えた上で、
無理のない価格を出す、という意味です。
価格を出した結果、断られたとしても、
それは失敗ではありません。
条件が合わなかっただけです。
価格の話ができるようになると、営業は一気に楽になる
価格の話が怖くなくなった瞬間、
営業は驚くほどシンプルになります。
- 無理に売らなくていい
- 媚びなくていい
- 相手を選べるようになる
価格は、敵ではありません。
自分を守るためのラインです。
大学生起業で価格の話をするのは、
早すぎることでも、生意気なことでもありません。
それは、
「ちゃんと起業しようとしている証拠」です。
怖くて当然です。
でも、逃げ続けると、もっと苦しくなります。
一歩ずつでいい。
条件を整理して、価値を言葉にして、価格を伝える。
それができるようになった大学生から、
起業は「夢」ではなく「現実」になっていきます。
