「営業」=「才能」ではない

大学生が起業を考えたとき、多くの人がこんなふうに思います。

「営業が得意な人じゃないと無理そう」
「コミュ力が高い人だけが成功するんでしょ?」
「自分は口下手だから向いていない」

そしてこの思い込みが、行動を止めてしまいます。ですが、最初に結論を伝えます。営業は才能ではありません。
ほぼすべて「設計」で決まります。
逆に言えば、設計を知らないまま営業すると、才能がある人でも失敗します。営業が怖くなる人ほど、この事実を知らないだけなのです。営業が苦手だと思っている人は是非読んでみて下さい。


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なぜ営業は「才能」だと思われているのか

まず、なぜ営業=才能だと思われがちなのかを整理します。


理由① 目立つのは「話がうまい人」だから

SNSやYouTubeで見る営業がうまそうな人は、

・話がスムーズ
・自信満々
・言葉に迷いがない

こうした姿が目に入ります。その結果、

「営業は話術」
「コミュ力がすべて」

と思ってしまいます。ですが、それは結果として話がうまく見えているだけです。


理由② 営業の裏側が見えない

営業がうまくいっている人ほど、

・どんな準備をしているか
・どういう流れで話しているか

を表に出しません。見えるのは、

・うまくいった場面だけです。

だから、「生まれつきできる人」のように見えてしまいます。


理由③ 大学生は「失敗=自分の否定」になりやすい

大学生の起業では、

・自分
・考え
・挑戦

が、そのまま営業に乗ります。そのため、うまくいかなかったとき、「自分には才能がない」と結論づけてしまいがちです。


営業がうまい人ほど「才能」を信じていない

ここで、少し視点を変えてみてください。営業が安定している人ほど、

・運
・才能
・センス

を信用していません。代わりに、「どういう順番で、どういう人と、どういう状態で話すか」を徹底的に考えています。これが、営業の「設計」です。


営業を才能に見せている正体=設計

では、営業の設計とは何でしょうか。難しい話ではありません。営業設計とは、「売らなくても自然に話が進む状況を、先に作っておくこと」です。話術でねじ伏せるのではなく、話さなくても進む流れを用意するこれが設計です。


営業設計①「誰と話すか」を先に決める

営業が苦手な人ほど、誰にでも営業しようとします。これが、一番の失敗原因です。


設計できていない営業の例

・興味があるか分からない人
・課題を持っていない人
・タイミングが合っていない人

こうした相手に話すと、どんなに才能があっても、営業はうまくいきません。


設計された営業の考え方

営業がうまくいく人は、「すでに悩みを持っていそうな人」としか話しません。大学生の起業なら、

・起業に興味がある
・不安を感じている
・情報を探している

こうした状態の人です。才能ではなく、入口の設計で決まっています。


営業設計②「売る前提」を消す

営業が怖くなる原因の多くは、「売らなきゃいけない」という前提です。これを設計で外します。


売らない前提の営業設計

初期の営業は、

・売るではなく
・確認する

行為です。確認することは、

・相手の状況
・本当の悩み
・今のタイミング

これだけです。この前提だと、断られるという概念自体が消えます。


営業設計③「話す内容」を決めない

意外かもしれませんが、営業が安定する人ほど、話す内容を決めていません。決めているのは、質問の方向性
だけです。


設計されていない営業

・用意した説明を話す
・商品を紹介する

これをやると、

・相手が聞いていない
・会話が噛み合わない

という状態になります。


設計された営業

・相手の状況を聞く
・言葉を整理して返す
・分からないことは正直に言う

これだけで、営業は成立します。才能は不要です。


営業設計④「結果を求めない」

営業で、一番重要な設計がこれです。一回の営業で結果を出さない。


なぜ結果を求めると失敗するのか

・売れなかったら失敗
・決まらなかったら意味がない

この設計だと、

・毎回プレッシャーがかかる
・自然な会話ができない

状態になります。


正しい設計

大学生の起業したての営業の成果は、

・相手の悩みが分かった
・自分の立ち位置が分かった
・次に何を試すか見えた

これで十分です。積み重ねることで、後から結果がついてきます。


営業設計⑤「会う前」に8割決める

営業が才能に見える人ほど、会う前に勝負を終えています。


会う前にやっていること

・ホームページで考えを伝えている
・SNSで価値観を発信している
・どんな人か分かる状態を作っている

この状態で会うと、「もう話は分かっています」から始まります。これは才能ではなく、設計の差です。


営業が苦手な大学生ほど設計向き

ここで、大事な事実を伝えます。営業が苦手な大学生ほど、

・慎重
・相手の反応を見る
・準備を大切にする

という特徴があります。これらはすべて、営業設計に向いている資質です。話術に頼らない分、設計で勝てます。


営業がうまく見える瞬間

多くの大学生が、ある瞬間にこう言います。

「急に営業が楽になった」
「別に頑張っていないのに話が進んだ」

この正体は、設計が整っただけです。才能が芽生えたわけではありません。


よくある誤解

最後に、営業に関する誤解を整理します。


誤解① 営業は場数がすべて

→ 設計なしの場数は、消耗するだけです。


誤解② 営業は押しの強さ

→ 押す必要がある時点で、設計が崩れています。


誤解③ 才能がないからうまくいかない

→ 設計を知らないだけです。


まとめ:営業は「才能ゲー」ではなく「構造ゲー」

大学生の起業において、営業は、

・度胸
・話術
・コミュ力

で決まるものではありません。「誰と、どんな状態で、どんな順番で関わるか」この設計で、ほぼ決まります。営業が怖いと感じている人ほど、

・相手を大切にしたい
・失敗したくない

という気持ちがあります。それは、才能がない証拠ではなく、設計に向いている証拠です。営業は、生まれつきの才能でなく、後から作れる仕組みです。設計を変えれば、営業は怖いものではなくなります。臆することなく営業をやってみて下さい。お時間のある方は下記も是非読んで下さい。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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