地方では「目立つのが怖い」が起業のブレーキになる理由

〜あなたの“違和感”は正しい。だからこそ起業に向いている〜

地方の大学に通う大学生が起業を考えたとき、多くの人が最初につまずく「見えない壁」があります。それが、「目立つのが怖い」という感情です。

  • SNSで自分の活動を発信するのが恥ずかしい
  • 大学生のくせにビジネスなんてと笑われないか心配
  • 地元の知り合いに変に思われたくない
  • “調子に乗ってる”と陰口を言われそう

このような不安は、決してあなたの「自信のなさ」や「性格の弱さ」から来ているわけではありません。実は、地方という環境そのものが、この“目立つことへの恐怖”を育てているのです。この記事では、地方で起業を志す大学生にとっての「目立つこと」のリスクと、それをどう乗り越えれば良いのかを深掘りしていきます。


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1. 地方に根強く残る「同調圧力」の文化

日本社会全体において「空気を読む」「和を乱さない」といった価値観は根強いですが、とりわけ地方ではその傾向が強く現れます。

地方特有の環境例:

  • 顔見知りが多く、プライベートとビジネスの境界が曖昧
  • 「◯◯さんの息子が何か始めたらしい」という噂がすぐ広がる
  • 高校の同級生・親・親戚・地元企業など、密接な人間関係が存在
  • 無言の「出る杭は打たれる」空気

このような環境では、何か新しいことに挑戦しようとした瞬間に「浮いてしまう」リスクを本能的に感じてしまいます。

起業=目立つ行為

起業とは「自分で何かを始める」行為です。サービスをつくり、発信し、お金を生み出す。そのすべてが「普通」から逸脱するため、地方では「変わったことをやっている人」として目立ってしまうのです。この“目立つ=悪いこと”という刷り込みが、地方の大学生の行動を無意識にブレーキしているのです。


2. 「調子に乗っている」と思われる恐怖

地方では、謙虚さが美徳とされ、「目立ちすぎないこと」が安心材料になります。そのため、以下のような行動が批判や嫉妬の対象になることもあります:

  • SNSで堂々と起業を宣言する
  • ちょっとおしゃれなプロフィール写真を使う
  • 仲間とビジネス勉強会を開く
  • メディアに取り上げられる

こうした行動は、都会では「行動力がある」「意識が高い」と称賛される一方で、地方では「調子に乗ってる」「有名人気取り」など、ネガティブな評価に変換されることがあります。しかも、こうした言葉は直接ではなく「陰で」言われるのが特徴的です。だからこそ、怖い。見えない敵と戦うことになるのです。


3. 「見られている感覚」が行動を鈍らせる

都会では、たとえ奇抜なことをしても「誰も気にしない」ほどの人口密度と多様性があります。

一方、地方では:

  • バイト先の店長
  • 高校の先生
  • 実家の隣人
  • 親の知り合い

など、身の回りのあらゆる人があなたの行動を見ており、場合によっては「○○くんがあんなことしてたよ」と親の耳に入ることも。この「見られているかもしれない」という感覚は、自由な発信や大胆な挑戦を躊躇させます。


4. 実は、起業に向いている証拠でもある

ここまで読むと「やっぱり地方じゃ起業は難しいのか…」と思ってしまうかもしれません。でも、逆です。実はこの「目立つのが怖い」と感じる感性こそ、地方で起業する上での最大の強みになるのです。

なぜなら…

  • 人の気持ちに敏感だから、共感を生むサービスが作れる
  • 空気を読めるから、無理に押し売りしない営業ができる
  • 誠実な姿勢が伝わり、地元の信頼を得やすい

つまり、「自分のことばかり考える人」ではなく、「周囲の目を気にできる人」だからこそ、地域で愛される事業をつくることができるのです。


5. 「目立たずに始める」戦略もあり

目立つのが怖いなら、無理に最初から目立たなくてもいいのです。むしろ、以下のように“戦略的に目立たない起業”を選ぶ方法もあります。

✅ 小さく始める実例:

  • 匿名でnoteを始め、収益化まで経験する
  • Instagramを裏アカ感覚で、起業日記として運用する
  • 学内だけの小さなサービス(プリント代行、ノート共有など)を展開する
  • 外注業(デザイン・ライティング)をクラウドソーシングで受ける

こうして「目立たずに収益を上げる」ことができれば、自然と自信がつき、やがて「目立つこと」にも耐性がついてきます。


6. 目立つことが“怖くなくなる瞬間”は必ず来る

行動を続けていると、ある日ふと「もう怖くないかも」と感じる瞬間がやってきます。

  • 自分が発信したことで「勇気が出ました」と言われた
  • 実績ができて、周囲から応援の声が届いた
  • 新しい出会いが増え、“変わった自分”を受け入れてくれる人が現れた

こうして少しずつ「怖さ」は「誇り」に変わっていきます。最初は怖くて当たり前。でも、その「怖さ」を乗り越えた先にこそ、本当の意味での起業家としての成長が待っているのです。


まとめ:怖がりなあなたは、地方での起業の未来をつくれる人

「目立つのが怖い」と感じる自分を、恥じる必要はありません。それは、あなたが「人とのつながりを大切にしている」証拠であり、「共感される事業をつくる」ための最高の資質です。地方で起業するということは、ただビジネスを始めるだけではありません。“その土地の空気を変える”という、ある種の革命でもあります。

だからこそ、最初にブレーキを感じるのは当然。そのブレーキの正体を知り、“あなたらしい始め方”を見つけることが、最大の突破口になります。


あなたの挑戦を、見ている人はきっといます。そしてその一歩が、周囲の「行動できない誰か」にとっての光になるかもしれません。最初の一歩は、静かでいい。でも、その一歩は確実に未来を変えていきます。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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