地方の大学生が比べるべき相手は「東京の大学生」ではない理由

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つい比べてしまう、あの人たちのこと

「〇〇大学の大学生が〇億円調達」
「Z世代起業家、10万人フォロワー突破」
「SNSで話題の大学生クリエイター」

地方の大学で日々コツコツ頑張っている大学生が、SNSやメディアでこうした情報を目にすると、自分が急にちっぽけに思えてくることがあります。

「自分はまだ何者でもない」
「このままじゃダメなんじゃないか」
「もっと東京に出て刺激を受けなきゃ」

そう思うのは自然なことです。
ですが――

結論から言えば、地方大学生が比べるべき相手は、都会の大学生ではありません
あなたが本当に比べるべき相手は「昨日の自分」「何もしないまま時間を消費する将来の自分」、そして「目の前にいる“誰か”を助けられるかどうか」です。


1. 「東京の大学生」は“環境が違う”という事実

まず最初に理解しておくべきは、都会の大学生とは**「スタートライン」が違う**ということです。

都会には:

  • VC(ベンチャーキャピタル)のピッチイベントが毎週ある
  • 優秀なエンジニア・デザイナーが同じ大学や近所にいる
  • 大学生団体や起業コミュニティが数多く存在する
  • 協力的なインターン先やスタートアップ企業が多い
  • メディア取材の導線がある(編集者も近くにいる)

このような仕組み的なアドバンテージがあります。

つまり、「情報に早く触れられる」「協力者が見つけやすい」「成功体験が得やすい」仕組みの中にいるのです。

一方、地方ではこれらが整っていないケースが多く、

  • 仲間が見つからない
  • 相談相手がいない
  • 反応が返ってこない
  • 地元では起業が“変わり者”扱いされる

といった孤立感を抱えがちです。このような環境差を無視して「自分は劣っている」と判断してしまうことほど、もったいないことはありません。


2. 地方には“都会にない価値”がある

地方大学生には、都会の大学生には持てない武器があります。

① 独自の視点がある

地方ならではの文化、商習慣、人間関係の密度――
それらは都会のマーケットでは気づかれにくいニーズにつながります。

  • 高齢化が進む地元の困りごとをデジタルで解決する
  • 中小企業のSNS活用や採用支援を大学生目線で提案する
  • 地元の魅力を再編集してコンテンツ化する

こうした発想は、東京では生まれません。

② 課題が“近く”にある

都会ではマーケットが飽和していて、課題解決が難しい。地方では、誰も手をつけていない問題がすぐそばにあります。その課題に真っ先に取り組むことで、“第一人者”になれます。それは圧倒的な価値です。

③ 地元企業とつながりやすい

地方では「大学生が何かやっている」というだけで応援される土壌があります。実際、地元の商工会議所、自治体、新聞社などが協力してくれることも多いのです。人口の少なさ=声が届きやすい環境と考えれば、それは起業にとって大きな利点です。


3. 比較するなら「未来の自分」

都会の大学生との比較は、無意味です。なぜなら、それはあなたの人生に責任を取ってくれるわけではないからです。

比べるべきは、

  • 昨日の自分より、どれだけ動けたか
  • 一週間前より、どれだけ挑戦できたか
  • 一か月前より、どれだけ成長したか

この“成長曲線”を自分の中に持つことが、本当の意味での起業家マインドです。成功している人も、最初は誰もがゼロからのスタート。「地方だから」ではなく、「自分は今日、何ができたか」で判断していきましょう。


4. 地方大学生こそ、“ローカル起業家”としてのポテンシャルがある

都会での起業が「競争とスピード」を前提とするなら、地方での起業は「信頼と持続性」を前提とします。地方には以下のような強みがあります:

  • 地域密着型の事業が成長しやすい
  • 顔が見える関係性の中で顧客満足を高められる
  • 他業種とのコラボレーションが生まれやすい
  • 長期的に根付くブランドになりやすい

この“信頼資本”を積み上げていくビジネスは、都会の短期的な流行に流されることなく、持続可能な起業の形になります。大学生という立場でこの世界に飛び込めることは、大きなチャンスです。


5. あなたが影響を与えるのは「目の前の1人」

最後に、大切な視点を共有します。地方の大学生起業において最も重要な問いは、

「今の自分にしか届けられない“1人”は誰か?」

という問いです。

  • 自分と同じ悩みを持つ後輩かもしれません
  • 地元の店主かもしれません
  • SNSであなたの言葉に励まされた誰かかもしれません

「10万人に届く発信」ではなく、「たった1人に届く発信」を、まずは目指すべきです。その1人の行動が、次の1人を動かし、やがて“地方から生まれるムーブメント”につながっていきます。色々と試してみて下さい。


まとめ:比べるのではなく、「活かす」

  • 都会の大学生と自分を比べるのは意味がない
  • 地方だからこそできることに注目する
  • 昨日の自分とだけ比べて、小さく進む
  • “たった1人”のために価値を届け続ける

このマインドセットがあれば、地方の大学生でも、地方だからこそ、起業で成果を出すことができます。あなたが比べるべき相手は、SNSの向こうの成功者ではありません。「昨日のあなた自身」です。頑張っていきましょう。

こちらも併せて読んでみて下さい。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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