売上が出始めた次に考えるべき経営視点

起業し、最初の売上が出て、それが一度きりではなく、少しずつ続き始めた。この段階に来た大学生は、すでに「ゼロ→イチ」を超えています。これは、かなり大きな到達点です。ですが同時に、ここから先で伸びる人と止まる人が、はっきり分かれ始めます。その分かれ道にあるのが、
「経営視点を持てるかどうか」です。


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売上が出た瞬間は「経営者になった瞬間」ではない

まず、重要な前提を押さえておきます。売上が出始めた直後の起業家は、多くの場合、こういう状態です。

  • 自分が動けば売上が出る
  • 忙しい
  • 手応えはあるが、余裕はない

この状態は、経営者というより「優秀なプレイヤー」です。プレイヤーとして優秀であることと、経営ができることは、まったく別物です。

売上が出たからといって、自動的に経営視点が身につくわけではありません。


なぜ「経営視点」が必要になるのか?

売上が出始めると、これまで見えていなかった問題が一気に表面化します。

  • 時間が足りない
  • 判断が増える
  • お金の不安が増す
  • 迷いが多くなる

このとき、プレイヤー視点のままだと、こう考えてしまいます。

  • もっと頑張ればいい
  • 行動量を増やせばいい

しかし経営学的には、これは危険な判断です。

経営とは、「頑張り方」を変えるフェーズに入ることだからです。


経営視点①「売上」ではなく「利益構造」を見る

売上が出始めた大学生起業家が最初に切り替えるべき視点は、これです。

「売上はいくらか?」ではなく「何が残るか?」


よくある落とし穴

  • 売上は増えている
  • でもお金が残らない
  • 常に不安

これは、利益構造を見ていない典型例です。


経営視点で見るべきポイント

  • 1件あたり、どれくらい時間を使っているか
  • その時間は、売上に見合っているか
  • 体力的・精神的に続けられるか

経営視点では、

「売上が伸びるか」より「この形で続けられるか」

が最優先になります。


経営視点②「忙しさ」を成長と勘違いしない

売上が出始めた大学生起業家ほど、こう感じやすくなります。

  • スケジュールが埋まっている
  • 連絡が多い
  • 相談が絶えない

一見、順調です。ですが、経営視点で見ると、これは危険信号でもあります。


なぜか?

自分がすべてのボトルネックになっている可能性が高いからです。

  • 自分が止まると売上が止まる
  • 休むと不安になる

この状態は、経営ではなく「自営業」に近い状態です。


経営視点の問い

  • 自分がやらなくていい作業は何か?
  • 文章・ルール・仕組みにできる部分はどこか?

売上が出始めた今こそ、

「頑張り続けないと回らない構造」からどう抜けるか?

を考える必要があります。


経営視点③「誰に売らないか」を決める

プレイヤー視点では、

  • 来た仕事は断りにくい
  • せっかくのチャンスを逃したくない

と考えがちです。ですが、経営視点では真逆です。

「誰に売らないか」を決めない限り、経営は安定しません。


なぜ重要なのか?

条件の合わない仕事を受け続けると、

  • 時間が削られる
  • 精神的に消耗する
  • 売上は増えても余裕がなくなる

結果、

本当に伸ばすべき顧客・売り方に集中できなくなります。

経営とは、選ぶこと=捨てることです。


経営視点④「再現性」を最優先で考える

売上が出始めた段階で、次に必ず考えるべき問いはこれです。

「これは、たまたまか?再現できるか?」


プレイヤー視点の思考

  • 運が良かった
  • タイミングが合った

経営視点の思考

  • どの流れで売れたのか
  • どの言葉が決め手だったのか
  • どの層が一番反応したのか

経営では、

再現できない売上は、
存在しないのと同じ

と考えます。


経営視点⑤「今やっていること」を疑う

売上が出始めると、

  • 今のやり方で正しい
  • このまま伸ばせばいい

と思いがちです。ですが、経営視点では、あえてこう考えます。

「今うまくいっているからこそ、このままでは危ないかもしれない」


なぜか?

  • 市場は変わる
  • 自分の時間は有限
  • 成長段階によって最適解は変わる

経営とは、

「今の正解」を未来の足かせにしない判断

でもあります。


経営視点⑥「数字を感覚で扱わない」

売上が出始めた大学生起業家ほど、

  • なんとなくいけている
  • 感覚的に大丈夫

で判断しがちです。しかし、経営視点では、

数字を「安心材料」ではなく「判断材料」として扱う

必要があります。


最低限見るべき数字

  • 月の売上
  • 月の固定費・変動費
  • 1件あたりの時間

これだけでも把握すると、

  • 無理な売上
  • 続かない構造

がはっきり見えます。


売上が出始めた大学生が陥りやすい最大の罠

最後に、このフェーズで最も多い失敗を挙げます。

「売上が出ているから、経営もできていると思ってしまうこと」

実際には、

  • 売上はある
  • でも判断が場当たり
  • 将来が見えない

というケースが非常に多いです。


まとめ|経営視点とは「長く続けるための視点」

売上が出始めた次に考えるべき経営視点とは、

  • 難しい理論
  • 特別な知識

ではありません。

「この形で、半年後・1年後も続けられるか?」を考える視点

です。

  • 利益は残るか
  • 体力はもつか
  • 再現できるか
  • 自分がボトルネックになっていないか

これらを考え始めた瞬間、あなたはプレイヤーから経営者の入り口に立っています。売上が出始めた今こそ、

  • もっと頑張る
    ではなく
  • どう続けるか

を考える。この視点を持てた大学生起業家だけが、一時的な成功ではなく、「長く伸び続ける起業」へ進んでいきます。頑張って下さいね。下記も併せて読んでみて下さい。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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