大学生起業で多い会計の勘違い5選

大学生がゼロから起業するとき、ほぼ全員がつまずくのが**「会計」**です。
ただし多くの場合、それは「難しいから」ではありません。

本当の原因は、
会計そのものを勘違いしたまま起業してしまうことにあります。

SNSやYouTube、起業本などでは
「売上を作れ」「行動量が大事」「まずは稼げ」
といった話はよく出てきますが、
会計のリアルな話はほとんど語られていません。

その結果、大学生起業では
「頑張っているのにお金が残らない」
「黒字なのに不安が消えない」
「なぜかずっと焦っている」
という状態に陥る人が非常に多いのです。

ここでは、大学生起業で特に多い
会計の勘違い5つを、順番に解説します。


勘違い①「売上=自分が稼いだお金」だと思っている

これは、大学生起業で最も多く、最も危険な勘違いです。

売上が10万円入った。
「よし、10万円稼いだ!」
そう思ってしまう人は少なくありません。

しかし、会計的にはこれは完全に間違いです。

売上とは、
**「お客さんから一時的に預かったお金」**にすぎません。

そこから

  • 経費
  • 税金
  • 事業の運転資金
    が差し引かれ、
    最後に残ったものが利益です。

売上=自由に使えるお金
という感覚のまま進むと、

  • 使ってはいけないお金を使う
  • 税金分が残っていない
  • 突然お金が足りなくなる

といったトラブルが、ほぼ確実に起きます。

大学生起業では、
「売上が増えたのに不安が増す」
という現象が起きがちですが、
その正体はこの勘違いです。


勘違い②「経費を使えば使うほど得だと思っている」

「経費を使えば税金が減る」
この言葉を、どこかで聞いたことがある人も多いでしょう。

確かに、経費は利益を減らします。
しかしそれを
「経費=得」
と解釈してしまうのは、大きな落とし穴です。

経費とは、
お金を使った事実そのものです。

1万円の経費を使って、
節税できる金額は数千円程度。
残りは、確実に手元から消えています。

特に大学生起業では、

  • 必要ないツール
  • 見栄のための支出
  • なんとなくの自己投資

を「経費だからOK」と判断してしまいがちです。

会計で大事なのは、
「これは利益を生む支出か?」
という視点です。

経費は「魔法」ではなく、
未来の売上を生むための投資でなければ意味がありません。


勘違い③「会計は後からまとめてやればいい」

大学生起業では、
「忙しくなってから」「売上が出てから」
と、会計を後回しにする人が非常に多いです。

ですが、これは順番が逆です。

会計は、
結果を確認するための作業ではなく、方向修正のための道具です。

  • 今のやり方は利益が出ているのか
  • 時給換算すると割に合っているのか
  • 続けるべきか、やめるべきか

これらを判断するために、会計があります。

会計を後回しにすると、

  • 間違った努力を続ける
  • 赤字に気づくのが遅れる
  • 無駄な作業を積み上げる

という状態になります。

大学生の時間は、想像以上に貴重です。
だからこそ、
「会計は最初から見るもの」
という意識が必要です。


勘違い④「黒字なら問題ないと思っている」

「一応、黒字だから大丈夫」
これも大学生起業で非常によく聞く言葉です。

しかし、黒字=安全、ではありません。

たとえば、

  • 利益は出ているが、入金が遅い
  • 先に支払いが発生している
  • 常に口座残高がギリギリ

こうした状態は、
黒字なのに苦しい経営です。

これは、
利益とお金の動きを混同していることが原因です。

会計では、

  • 利益(もうけ)
  • キャッシュ(現金)
    は別物として考えます。

大学生起業では、
「帳簿上は黒字なのに、手元にお金がない」
という事態が、普通に起こります。

だからこそ、

  • いつ入金されるのか
  • いつ支払いがあるのか
    を把握する視点が欠かせません。

勘違い⑤「会計は税金のためだけのものだと思っている」

「会計=税務署に出すためのもの」
そう考えている大学生も非常に多いです。

しかしこれは、
会計の価値を半分以下にしてしまう勘違いです。

会計は、本来
自分が経営判断をするためのものです。

  • この事業は続ける価値があるか
  • どこに力を入れるべきか
  • 何を削るべきか

これらは、
感覚ではなく数字で判断する必要があります。

会計を「義務」として扱うか、
「武器」として扱うかで、
大学生起業の成長スピードは大きく変わります。


会計の勘違いが続くと、どうなるか

会計を勘違いしたまま起業を続けると、

  • お金の不安が消えない
  • どれだけ稼げば安心なのかわからない
  • 判断に自信が持てない

という状態になります。

これは能力や才能の問題ではありません。
単純に、会計の見方を知らないだけです。


大学生起業で大切なのは「正確さ」より「理解」

最後に大事なことを伝えます。

大学生起業において、
最初から完璧な会計は必要ありません。

必要なのは、

  • 売上と利益の違い
  • 使っていいお金とダメなお金
  • 今の事業の立ち位置

これらを
自分の言葉で説明できるレベルの理解です。

この理解があるだけで、

  • 無駄な不安
  • 不要な焦り
  • 間違った努力
    を大きく減らすことができます。

まとめ

大学生起業で多い会計の勘違いは、

  1. 売上=自分の稼ぎだと思っている
  2. 経費は使えば使うほど得だと思っている
  3. 会計は後回しでいいと思っている
  4. 黒字なら安心だと思っている
  5. 会計は税金のためだけだと思っている

これらを一つずつ正していくだけで、
起業の難易度は一気に下がります。

会計は、あなたを縛るものではありません。
あなたを守り、導くための道具です。

大学生という、最もリスクの低い時期に、
正しい会計感覚を身につけておくことは、
将来どんなビジネスをしても、必ず役に立ちます。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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