大学生が起業を考えたとき、多くの人が最初に悩むのが「営業をどう始めればいいのか分からない」という問題です。
商品もある、やりたいこともある。
でも――
- 誰に売ればいいのか分からない
- どう声をかければいいのか分からない
- 断られるのが怖い
- 営業経験がなくて不安
こうして、多くの大学生起業家は「営業準備が整うまで待つ」という選択をしてしまいます。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
結論から言うと、大学生起業で最初にやるべき営業行動は「売ること」ではありません。
もっと地味で、もっとシンプルで、でも最も重要な行動があります。
最初にやるべき営業行動は「売らない接触」
大学生起業における最初の営業行動は、
**「商品を売らずに、人に会いに行くこと」**です。
これは、多くの大学生が想像している営業とは真逆かもしれません。
営業=提案
営業=クロージング
営業=契約
こう思っている限り、最初の一歩は永遠に重く感じます。
しかし、起業初期の大学生に必要なのは、
「売る営業」ではなく
**「聞く営業」**です。
なぜ最初から売ってはいけないのか
大学生起業で最初から商品を売ろうとすると、ほぼ確実に失敗します。
理由はシンプルです。
- 実績がない
- 信用がない
- 商品がまだ磨かれていない
- 相手の課題を理解できていない
この状態で売ろうとすると、相手はこう感じます。
「よく分からない大学生が、よく分からない商品を売りに来た」
これでは断られて当然ですし、大学生側の自信も一気に削られます。
結果として、「営業は向いていない」という誤った結論にたどり着いてしまいます。
大学生起業の最初の営業は「ヒアリング活動」
最初にやるべき営業行動を一言で表すなら、
ヒアリング活動です。
具体的には、
- 話を聞かせてもらう
- 困っていることを教えてもらう
- 現状や課題を理解する
これだけです。
商品説明は不要です。
売り込みは一切しません。
「今、どんなことで困っていますか?」
「それって、なぜ大変なんですか?」
「今はどうやって対応しているんですか?」
この質問を投げかけ、相手の話をじっくり聞く。
これこそが、大学生起業における最初の営業行動です。
大学生だからこそ、この営業ができる
このヒアリング型の営業は、大学生だからこそ圧倒的にやりやすいです。
社会人が同じことをやると、相手は警戒します。
「何か売られるのでは?」
「結局、営業目的でしょ?」
しかし大学生が、
「起業を考えていて、勉強のために話を聞かせてほしいです」
と正直に伝えると、驚くほど多くの人が協力してくれます。
- 自分の経験を話したい
- 若い人を応援したい
- 誰かの役に立ちたい
こうした気持ちを持つ大人は、本当に多いのです。
大学生という立場は、営業において「弱み」ではありません。
最初の営業行動においては、最大の武器です。
最初の営業行動で得るべきものは「契約」ではない
大学生起業の初期段階で、営業から得るべきものは売上ではありません。
最初に得るべきなのは、
- リアルな悩み
- 現場の言葉
- 課題の共通点
- 自分の仮説が合っているかどうか
これらの「生きた情報」です。
この情報がないまま商品を作っても、
「誰にも刺さらない商品」になる可能性が非常に高くなります。
営業とは、売るための行動であると同時に、
正しい商品を作るための情報収集行動でもあります。
営業が怖くなくなる瞬間
ヒアリング営業を続けていると、ある変化が起こります。
それは、
「営業=断られるもの」という認識が消えていくことです。
なぜなら、売っていないからです。
- 話を聞くだけ
- 教えてもらうだけ
- メモを取るだけ
この状態で断られることは、ほとんどありません。
その結果、
- 人と話すことに慣れる
- 相手の反応を見られるようになる
- 課題の共通パターンが見えてくる
こうして、自然と営業力が身についていきます。
ヒアリングの先に「営業チャンス」は自然に生まれる
面白いことに、ヒアリングを続けていると、こちらから売らなくても、相手の方からこう言われることがあります。
「それ、もしサービスになったら使いたいですね」
「それ、いつから始まるんですか?」
「それ、お願いできたりします?」
この瞬間こそが、正しい営業のスタートラインです。
ここで初めて、
「実は、こういう形で提供しようと考えています」
と商品やサービスの話をすればいいのです。
大学生起業の営業は「段階」がすべて
大学生起業で営業がうまくいかない人の多くは、段階を飛ばしています。
本来の順番は、
- 話を聞く
- 課題を理解する
- 共通点を見つける
- 仮説を立てる
- 小さく試す
- 価値を感じてもらう
- 収益化する
この①を飛ばして、いきなり⑦を狙うから苦しくなります。
最初の営業行動が、起業の方向性を決める
最初にどんな営業行動を取るかで、その後の起業人生は大きく変わります。
- 売り込みから始めた人は、営業が嫌いになる
- ヒアリングから始めた人は、営業が自然になる
大学生起業で最初にやるべき営業行動は、
売ることではなく、理解することです。
商品を売らなくていい。
実績を語らなくていい。
自分を大きく見せなくていい。
まずは、目の前の人の話を聞く。
それが、すべての営業の始まりであり、
大学生起業における「最初の正解」です。
