情報発信者の「実績」をどう見極めるか

― 大学生起業で“信じていい人”と“距離を取るべき人”の判断基準 ―

大学生が起業について調べ始めると、必ず直面する壁がある。
それが、「誰の話を信じればいいのかわからない」という問題だ。

SNS、YouTube、note、ブログ。
そこには、いかにも「実績がありそう」な人たちが並んでいる。

  • 月◯◯万円達成
  • 起業して自由
  • 未経験から成功

だが、ここで一つ重要な事実がある。

起業情報において、実績があることと、あなたにとって役立つことはイコールではない。

大学生起業では、「実績の見え方」を正しく理解しないと、
遠回りどころか、間違った方向に全力で進んでしまう危険がある。


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そもそも「実績」は一種類ではない

多くの大学生が考える実績は、かなり限定的だ。

  • 売上が高い
  • フォロワーが多い
  • 派手な成功体験がある

しかし、起業における実績には、いくつもの種類がある。

  • 実際に事業を回した経験
  • 失敗から立て直した経験
  • 長期間続けている経験
  • 再現性を言語化できる経験

大学生起業で本当に価値があるのは、
**数字の大きさよりも「プロセスの厚み」**だ。


「数字が出ている=信頼できる」は危険

売上や収入の数字は、確かに一つの指標だ。
だが、それだけで判断するのは危険だ。

なぜなら、

  • 一時的に出た数字
  • 特殊な環境で出た成果
  • 今は再現できない手法

こうしたケースが非常に多いからだ。

正しい見方はこうだ。

  • その数字は、どのくらいの期間続いているか
  • 何を前提に成り立っているか
  • 今の自分でも真似できる要素があるか

数字は「入口」であって、
信頼の証明ではない。


実績が本物の人ほど「失敗」を隠さない

大学生が最も注目すべきポイントがある。

それは、
その人が失敗の話をしているかどうかだ。

本当に起業を経験している人ほど、

  • うまくいかなかった時期
  • 遠回りした話
  • 判断ミス

を、当たり前のように話す。

逆に、

  • 成功談しか出てこない
  • 常にポジティブ
  • 苦労の話が抽象的

こうした情報発信者は要注意だ。

失敗を語れないのではなく、
語れるほどの実体験がない可能性がある。


「何で稼いでいる人か」を必ず確認する

実績を見るとき、絶対に外してはいけない視点がある。

それは、
その人が今、何でお金を稼いでいるかだ。

  • 自分の事業
  • クライアントワーク
  • 講座・コンサル・教材
  • 広告・アフィリエイト

どれが悪いわけではない。
だが、収益源によって情報の性質は変わる。

たとえば、

  • 講座販売が主な収益の人
    → 不安を煽る情報が増えやすい
  • アフィリエイトが主な人
    → 特定の手法を過剰に勧めがち

大学生起業では、
情報の中身と発信者の利益構造をセットで見る
この癖を必ず身につけてほしい。


「誰に向けて話しているか」を見る

実績の見極めで、もう一つ重要なのが、
その情報が誰向けかという点だ。

  • 起業初心者向け
  • 経験者向け
  • すでに稼いでいる人向け

対象が違えば、正しさも変わる。

大学生向けではない情報を、
大学生が真に受けると、

  • 難しすぎる
  • リスクが高すぎる
  • 今の段階では不要

という事態になりやすい。

本物の実績を持つ人ほど、
「この話は誰向けか」を明確にしている。


実績がある人ほど「断言しない」

意外に思うかもしれないが、
実績がある人ほど、言い切らない。

  • 「場合による」
  • 「環境次第」
  • 「一つのやり方として」

こうした言葉が自然に出てくる。

逆に、

  • 「これだけやればOK」
  • 「誰でも再現できる」
  • 「絶対に失敗しない」

と断言する人ほど、
実績が浅いか、売ることが目的になっている可能性が高い。

起業は不確実な世界だ。
それを理解している人ほど、
言葉が慎重になる。


「行動が具体化するか」が最大の判断基準

大学生起業において、
実績の真偽を見極める最も実践的な方法がある。

その情報を見て、次の行動が具体的に決まるか?

  • 今日何をすればいいか見えた
  • 小さく試せる行動があった
  • 無理なく実行できそう

こうした変化が起きる情報は、
少なくとも「今のあなたに合っている」。

逆に、

  • すごいとは思った
  • 憧れはした
  • でも何もできない

こう感じた場合、
その情報は今の段階では不要か、間違っている可能性が高い。


実績は「借りるもの」ではなく「検証するもの」

多くの大学生がやってしまうのが、
実績をそのまま信じてしまうことだ。

だが、正しい姿勢はこうだ。

  • 一度仮説として受け取る
  • 小さく試す
  • 結果を見る

実績とは、
信仰の対象ではなく、検証の対象だ。

大学生起業では、
この距離感を保てるかどうかで、成長スピードが大きく変わる。


実績に振り回されない人が、最後に残る

最後に、最も大切なことを伝えたい。

大学生起業で一番危険なのは、
「実績のある人の人生をなぞろうとすること」だ。

  • 環境は違う
  • タイミングも違う
  • 目的も違う

同じ結果を目指す必要はない。

見るべきなのは、
その人がどう考え、どう行動してきたかだ。

実績の見極めができるようになると、

  • 情報に振り回されない
  • 判断が早くなる
  • 行動がブレなくなる

この状態に入れる。

大学生起業において、
最大の武器は才能でも知識でもない。

「誰の話を、どう聞くか」を決められる力だ。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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