大学生起業を考え始めると、誰もが最初にやることがあります。
それは、成功談を探すことです。
- 大学生で起業して月100万円
- 〇ヶ月で法人化
- フォロワー0から一気にバズった話
- 失敗続きから大逆転したストーリー
これらの話は、確かにワクワクします。
「自分もこうなれるかもしれない」と思わせてくれる。
しかし、大学生起業において
成功談ばかりを追いかけている人ほど、失敗しやすい
という現実があります。
これは皮肉でも意地悪でもありません。
構造的に、そうなってしまう理由があるのです。
成功談は「結果」しか語らない
まず最初に理解しておくべきことがあります。
成功談のほとんどは、結果の話です。
- どれくらい稼げたか
- どれくらい伸びたか
- どんな肩書きを得たか
しかし、起業で本当に重要なのは、
結果に至るまでの判断・失敗・迷いです。
成功談では、この部分が極端に省略されます。
- なぜその選択をしたのか
- どこで間違えたのか
- 何を捨てたのか
これらは語られにくい。
なぜなら、地味で、分かりにくく、再生数が伸びないからです。
結果だけを追いかけると、
自分がどこで何をすればいいのか分からなくなります。
成功談は「再現性」が切り落とされている
大学生起業家が成功談を信じすぎる最大の理由は、
「同じようにやれば、同じ結果が出る」と思ってしまうことです。
しかし現実は違います。
成功談の裏には、必ず以下の要素が絡んでいます。
- タイミング
- 環境
- その人の過去経験
- 運
これらは、あとから真似できません。
成功談は、
再現できる部分と、再現できない部分が混ざった状態で語られます。
しかし多くの大学生起業家は、その区別がつかない。
結果として、
「同じことをしているのに、うまくいかない」
という状態に陥ります。
成功談は「失敗のコスト」を隠している
成功談には、必ず省かれているものがあります。
それは、失敗に支払ったコストです。
- 無駄にした時間
- 失ったお金
- 壊れた人間関係
- 自信をなくした期間
これらは、成功後には語られにくい。
しかし大学生起業において重要なのは、
「失敗しないこと」ではなく、
失敗のコストをいかに小さくするかです。
成功談だけを追う人は、
失敗を“避けるべきもの”だと誤解します。
その結果、
挑戦が遅れ、行動が止まり、
かえって大きな失敗を引き寄せます。
成功談は「自分を過小評価させる」
成功談を見続けていると、
無意識のうちに比較が始まります。
- あの人はこんなに早く結果を出している
- 自分はまだ何もできていない
- 自分には才能がないのではないか
これは非常に危険です。
成功談は、
「うまくいった人の、うまくいった瞬間」だけを切り取っています。
そこに自分の現在地を重ねると、
必ず自分が劣って見える。
その結果、
- 行動が鈍る
- 自信がなくなる
- さらに成功談を探す
という悪循環に入ります。
成功談は「遠回り」を美化する
多くの成功談は、
ストーリーとして分かりやすく編集されています。
- どん底 → 出会い → 転機 → 成功
しかし現実の起業は、
- 試す
- 失敗する
- 少し良くなる
- また失敗する
という、非常に地味で不格好なプロセスです。
成功談を信じすぎると、
この地味なプロセスを
「間違っている」「意味がない」と感じてしまう。
結果、
本来必要な遠回りを、途中で投げ出すことになります。
成功談ばかり追う人は「行動が遅い」
成功談を追いかける人の共通点があります。
それは、動き出すのが遅いことです。
- もっと良い事例があるはず
- もっと確実な方法があるはず
- もう少し調べてから
こうして、
行動の前に成功談を集め続けます。
しかし起業において、
行動を遅らせる最大の原因は、
「失敗したくない」という感情です。
成功談は、その感情を正当化する材料になってしまう。
成功談の正しい使い方
ここまで読むと、
「じゃあ成功談は見ないほうがいいのか?」
と思うかもしれません。
答えはNOです。
成功談は、使い方を間違えなければ有効です。
正しい使い方は、次の3つです。
- 結果ではなく、途中の判断を見る
- 自分と条件が近い人だけを見る
- 今の1アクションに落とせる部分だけ拾う
成功談は、
憧れるためではなく、
仮説を作るための材料として使うものです。
本当に見るべきなのは「失敗の話」
大学生起業で本当に価値があるのは、
成功談ではなく、失敗の話です。
- なぜうまくいかなかったのか
- どこで判断を誤ったのか
- 何をやらなければよかったのか
これらは、
自分の失敗を安くしてくれます。
そして何より、
「失敗しても大丈夫だ」という感覚を与えてくれます。
これは、
行動を続けるために最も重要な感覚です。
最後に伝えたいこと
成功談ばかり追いかけると、
大学生起業は遠ざかります。
なぜなら、
成功談は“完成された物語”であり、
あなたが今立っている場所とは別の世界だからです。
大学生起業で必要なのは、
- 派手な成功イメージ
- 完璧なロードマップ
ではありません。
- 小さく試すこと
- 失敗から学ぶこと
- 前に進み続けること
です。
成功談は、
ゴールではなく参考資料。
主役は、あなたの行動です。
大学生起業は、
誰かの成功をなぞるゲームではありません。
自分の現実を、一歩ずつ前に進める実践です。
