経理はどうする?
20代の学生がゼロから起業する際、多くの人が「アイデア」「集客」「売上」に意識を向けがちです。しかし、**起業後に必ず直面し、かつ失敗の原因になりやすいのが「経理」**です。
「経理は難しそう」「売上が出てから考えればいい」「税金は後回しでいい」——こうした考えが、後々大きなトラブルを招くことも少なくありません。
この章では、学生起業家が最低限押さえておくべき経理の考え方・実務・選択肢を、完全初心者向けに、できるだけ噛み砕いて解説します。
そもそも経理とは何をすること?
経理とは一言でいうと、**「お金の流れを正しく記録し、管理すること」**です。
具体的には、以下のような作業を指します。
- 売上を記録する
- 経費(仕入れ、交通費、広告費など)を記録する
- 現金・銀行口座・クレジットカードの動きを整理する
- 利益が出ているかを把握する
- 税金計算のもとになるデータを整える
つまり経理は、事業の健康診断のようなものです。
経理ができていないと、「売れている気がするのにお金がない」「儲かっているのか分からない」「税金で一気に詰む」といった事態に陥ります。
学生起業でありがちな経理の失敗
まずは、学生起業家がよくやってしまう失敗を知っておきましょう。
① プライベートと事業のお金を混ぜる
個人の財布・口座と、事業用のお金を一緒にしてしまうケースです。
これをやると、何が経費で何が私用なのか分からなくなり、経理が破綻します。
② レシート・領収書を捨てる
「少額だからいいや」とレシートを捨てると、その分は経費にできません。
積み重なると、本来払わなくていい税金を払うことになります。
③ 売上だけ見て利益を見ない
売上が増えても、経費がそれ以上にかかっていれば赤字です。
経理をしないと、赤字なのに気づかない起業家になります。
④ 税金を考えずに使い切る
利益=自由に使っていいお金、ではありません。
税金分を残さず使うと、納税時期に一気に資金不足になります。
学生起業家におすすめの経理スタイル3選
では、実際に経理はどうすればいいのでしょうか。
学生起業の場合、主に以下の3パターンがあります。
① すべて自分でやる(最初はこれでOK)
起業初期・売上が少ない段階では、自分で経理を行うのが現実的です。
最近は初心者向けのクラウド会計ソフトが充実しており、専門知識がなくても対応できます。
メリット
- コストがほぼかからない
- お金の流れを自分で理解できる
- 経営感覚が身につく
デメリット
- 最初は少し面倒
- 簿記や税金の最低限の勉強が必要
👉 学生起業家は、まず「自分で経理を理解する」ことが重要です。
② 会計ソフト+一部サポート
売上が増えてきたら、会計ソフトを使いながら、分からない部分だけ専門家に相談する方法もあります。
- 記帳:自分
- 決算・確定申告前:税理士にチェック
という形です。
メリット
- コストを抑えつつ安心感がある
- 大きなミスを防げる
デメリット
- 多少の相談費用がかかる
③ 税理士に丸投げ(売上が大きくなってから)
売上・取引量が増え、経理に時間を取られすぎるようになったら、税理士に依頼するのも選択肢です。
ただし、起業初期の学生がいきなり丸投げする必要はありません。
まずは自分で理解し、「任せられる状態」になってからがおすすめです。
経理で最低限やるべき具体的アクション
学生起業家が、今日からやるべきことを整理します。
① 事業用の口座を作る
プライベートと分けるだけで、経理は一気に楽になります。
② 経費はすべて記録する
- レシートは必ず保管
- スマホで撮影→保存でもOK
③ 月1回は数字を確認する
- 売上
- 経費
- 利益
この3つだけでも、必ず毎月チェックしましょう。
④ 税金分を別で確保する
「利益の○%は税金用」として、使わないお金を分けておく習慣が重要です。
経理ができる学生起業家は、実はかなり有利
経理は地味で敬遠されがちですが、経理を理解している学生起業家は圧倒的に有利です。
- 数字で意思決定できる
- 無駄な支出にすぐ気づける
- 資金ショートを防げる
- 投資や融資の話が理解できる
これは社会人になってからも、経営者になってからも、一生使えるスキルです。
まとめ|経理は「面倒」ではなく「武器」
学生起業において、経理は避けて通れません。
しかし見方を変えれば、経理は自分のビジネスを守り、成長させるための強力な武器です。
最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは、
- お金を分ける
- 記録する
- 定期的に見る
この3つだけでも十分なスタートです。
「経理が分かる学生起業家」になることが、失敗しにくく、長く続く起業への第一歩になります。
