起業を考えたばかりの頃、人は意外と行動できます。
アイデアを語り、計画を立て、将来の可能性に胸を膨らませることは、そこまで怖くありません。
しかし、ある瞬間から急に行動が重くなります。
頭では「やった方がいい」と分かっているのに、体が動かない。
言い訳が増え、準備ばかりが進み、なぜか一歩が踏み出せなくなる。
これは、起業において 誰もが通る“正常な反応” です。
行動が怖くなるのは、才能がないからでも、覚悟が足りないからでもありません。
むしろ、現実に近づいた人ほど起きる現象です。
ここでは、起業家が行動を怖く感じる代表的な瞬間と、その正体を解説します。
行動が怖くなるのは「空想」から「現実」に切り替わる時
行動が怖くなる最大の理由は、
起業が「頭の中の話」から「現実の話」に変わる瞬間にあります。
・実際にお金が絡む
・実名で発信する
・誰かに評価される
・断られる可能性が出てくる
この段階に入ると、起業はもうゲームではありません。
失敗が“想像”ではなく“現実の出来事”になるため、脳は強くブレーキをかけます。
これは弱さではなく、危険を察知するための防衛反応です。
瞬間①「初めてお金を請求する時」
多くの大学生起業家が、最初につまずくポイントです。
・本当にこの金額でいいのか
・払ってもらえなかったらどうしよう
・断られたら自分が否定された気がする
お金を請求する行為は、
「価値があるかどうかを市場に問う行為」です。
つまりこの瞬間、人は
自分の能力や存在をジャッジされるような錯覚に陥ります。
しかし、ここで覚えておくべきことがあります。
断られたとしても、それは
「今の形では合わなかった」というだけで、
あなた自身が否定されたわけではありません。
この怖さを越えた瞬間、起業は一気に現実味を帯びます。
瞬間②「知り合いに見られると分かった時」
匿名で準備しているうちは、行動できます。
しかし、実名や顔出し、SNS発信を始めた途端、怖くなります。
・変に思われたらどうしよう
・失敗したら恥ずかしい
・噂されたら嫌だ
これは、「結果」よりも
評価される自分を想像している状態です。
特に大学生の場合、
学校・友人・家族といった近い距離の目線が強く影響します。
ここで行動が止まる人は多いですが、
逆に言えば、この怖さが出てきた時点で本気ゾーンに入っています。
瞬間③「やり直しが効かない気がした時」
起業を始めた直後は、
「ダメならやめればいい」と軽く考えられます。
しかし、ある程度時間や労力を投じると、
こんな感情が出てきます。
・ここまでやったのに失敗したら意味がない
・これがダメなら自分は何も残らない
・後戻りできない気がする
この瞬間、人は極端に慎重になります。
行動するより、止まっている方が安全に感じるからです。
しかし実際には、
止まっても状況は変わらず、時間だけが進みます。
この怖さは、「賭けている自分」を自覚した証拠です。
瞬間④「うまくいく可能性が見えてきた時」
意外に思われるかもしれませんが、
行動が怖くなるのは、失敗しそうな時だけではありません。
・少し手応えが出てきた
・周囲に期待され始めた
・次に進めば結果が出そう
こうしたタイミングでも、強い怖さが出ます。
なぜなら、
成功する可能性が見えるほど、失敗した時の落差も大きくなるからです。
この段階では、
「失敗したらどうしよう」だけでなく、
「成功したらどうなるのか分からない」という不安も混ざります。
これは、次のステージに進む直前の典型的な反応です。
瞬間⑤「比較が頭から離れなくなった時」
行動が怖くなると、人は他人を見始めます。
・あの人はもう結果を出している
・自分は全然進んでいない
・このレベルで出していいのか
比較は、自分を守るための思考です。
行動しない理由を、外側に作ろうとします。
しかし、比較が増えた時点で、
あなたはすでに「同じ土俵に立つこと」を意識しています。
つまり、挑戦者から当事者に変わった証拠でもあります。
行動が怖くなるのは「逃げたい」からではない
ここで一つ、重要な事実があります。
行動が怖くなる人の多くは、
本当は「逃げたい」のではありません。
・ちゃんとやりたい
・失敗したくない
・価値のあることをしたい
こう思っているからこそ、怖くなります。
もし本気でどうでもよければ、
怖さすら感じません。
怖さが出た時にやってはいけないこと
行動が怖くなった時、
多くの人がやってしまう失敗があります。
・怖さを無視して無理に突っ込む
・逆に完全に行動を止める
・自分を責めて気合で乗り切ろうとする
どれも、長期的には逆効果です。
怖さは消すものではなく、
小さく分解して扱うものです。
怖さは「行動のサイズ」を間違えているサイン
行動が怖くなった時は、
その行動が「今の自分には大きすぎる」可能性があります。
・いきなり完璧を出そうとしていないか
・一歩で結果を求めていないか
・評価まで一気に受けに行っていないか
怖さを感じたら、
行動をやめるのではなく、行動を小さくする。
これが、起業を続けられる人の共通点です。
行動が怖くなる瞬間は、成長の入口
起業で行動が怖くなる瞬間は、
失敗のサインではありません。
それは、
・現実と向き合い始めた
・責任を持とうとしている
・本気で挑戦している
その証拠です。
怖さが出てきた時点で、
あなたはすでにスタートラインを越えています。
大切なのは、
怖さがあるままでも、一段小さい行動を選び続けること。
その積み重ねが、
「怖くても動ける起業家」をつくります。
