起業家が「使えるスキル」を見極める方法

起業を目指す20代大学生が、ほぼ必ず直面する悩みがあります。
それが、
「どのスキルを学べばいいのかわからない」
という問題です。

世の中には、

  • 稼げるスキル
  • 将来性のあるスキル
  • 今すぐ身につけるべきスキル

といった情報が溢れています。
しかし、実際に起業を続けている人ほど、こう考えています。

「スキルの価値は、学ぶ前ではなく、使った後にしかわからない」

この章では、起業家がどのようにして
「使えるスキル」と「使えないスキル」を見極めているのか、
その思考法を構造的に解説します。


1. 「使えるスキル」とは何かを定義する

まず大前提として、
起業家が言う「使えるスキル」は、
レベルが高いスキル専門的なスキルではありません。

起業家にとっての「使えるスキル」とは、

  • お金に変わる
  • 行動を変えられる
  • 判断を早くできる

この3つを満たすスキルです。

逆に言えば、

  • 知っているだけ
  • 説明できるだけ
  • 資格として持っているだけ

のスキルは、起業においてはほぼ意味を持ちません。


2. 「すぐ試せるか?」が最初の判断基準

起業家がスキルを見極める際、
最初に自分へ問いかける質問があります。

「これ、今日か今週中に試せるか?」

もし答えがNOなら、そのスキルは
今の自分にとって使えない可能性が高いです。

例えば、

  • 今すぐ文章を書いて発信できる
  • 今すぐ営業文を作って送れる
  • 今すぐ簡単なサービスを出せる

こうした行動に直結するスキルは、
習熟度が低くても、すぐに価値を生みます。

一方で、
「半年学ばないと使えない」
「環境が整わないと実践できない」
スキルは、起業初期では後回しにすべきです。


3. 「誰の課題を解決できるか」で判断する

使えるスキルかどうかは、
誰のどんな困りごとを解決できるか
で決まります。

起業家はスキルを見るとき、
必ずこの視点を持っています。

  • このスキルで、誰が楽になるのか
  • このスキルで、何が早くなるのか
  • このスキルで、何が改善されるのか

この問いに具体的に答えられないスキルは、
「使えないスキル」になりがちです。

逆に、
スキルレベルが低くても、
課題と直結していれば、十分に価値を持ちます。


4. 「再現性があるか」で見極める

起業家は、
一度きりの成功よりも、
何度も使えるかどうかを重視します。

  • たまたま当たった
  • 運が良かった
  • 今だけ通用した

こうしたスキルは、長く使えません。

一方で、

  • 別の商品でも使える
  • 他人にも説明できる
  • 条件が変わっても応用できる

こうしたスキルは、再現性があります。

起業家が「使える」と判断するのは、
別の場面でも使い回せるスキルです。


5. 「お金が発生するか」で判断する

シンプルですが、非常に重要な基準があります。
それは、

「このスキルに、誰かがお金を払うか?」

という問いです。

  • 実際にお金をもらった
  • 見積もりを出せた
  • 有料で提供できた

この経験が一度でもあるスキルは、
すでに「使えるスキル」です。

逆に、
どれだけ学んでも、
お金が一度も発生していないスキルは、
趣味か自己満足で終わる可能性が高いです。


6. 「自分の経験と結びつくか」を見る

起業で強いスキルは、
自分の過去の経験と結びついたスキルです。

  • 大学生時代の失敗
  • アルバイトでの工夫
  • うまくいかなかった体験

これらと組み合わさったスキルは、
一気に独自性を持ちます。

同じスキルでも、
経験と結びついていないものは、
他人と差別化できません。

起業家は、
「スキル単体」ではなく
**「スキル×経験」**で価値を判断します。


7. 「スキルを学ぶ前」にやるべきチェック

起業家は、スキルを学ぶ前に
必ず次のチェックを行います。

  • 今の自分の状況で使えるか
  • 最初の顧客が想像できるか
  • 失敗しても学びが残るか

このチェックを通らないスキルは、
「今は学ばない」と判断します。

重要なのは、
一生学ばないのではなく、「今じゃない」と判断する力です。


8. 大学生起業家が陥りやすい「使えないスキル」の罠

20代大学生が特に注意すべきなのは、

  • 肩書きがカッコいい
  • 難しそうで価値がありそう
  • 将来役立ちそう

という理由だけで選ぶスキルです。

これらは、
行動とお金に結びつかない限り、使えないスキルになります。

起業家は、
「将来使えるか」より
**「今、動かせるか」**を基準にします。


9. 起業家のスキル判断は「後出し」である

最後に、とても大事な事実があります。
それは、
起業家は、最初から正しく見極めているわけではない
ということです。

  • 試す
  • 使えなかったと気づく
  • 捨てる
  • 別のものを試す

この繰り返しの中で、
「使えるスキル」が残っていきます。

つまり、
見極める力は、
考えて身につくものではなく、使って身につくもの
なのです。


まとめ:「使えるスキル」は行動の中でしか見えない

起業家が「使えるスキル」を見極める方法は、

  • すぐ試せるか
  • 誰の課題を解決できるか
  • 再現性があるか
  • お金が発生するか
  • 経験と結びつくか

という、非常に現実的な視点です。

20代大学生がゼロから起業するなら、
「どのスキルを学ぶか」で悩むより、
**「今の自分で、何を試すか」**を決めてください。

スキルは、
集めるものではなく、
使った後に残るものです。

その感覚を持てたとき、
スキル迷子は終わり、
起業は一気に現実味を帯びてきます。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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