起業家が決断に慣れるプロセス

――決断力は才能ではなく「経験の積み方」で決まる

起業を始めた大大学生の多くが、
最初につまずくのが**「決断」**です。

  • どのアイデアを選べばいいか分からない
  • このやり方で本当にいいのか不安
  • 決めた後に後悔しそうで怖い
  • もっと良い選択肢がある気がして動けない

そして、こう思ってしまいます。

「自分は決断力がないのではないか」
「起業家に向いていないのではないか」

しかし、はっきり言います。

起業家の決断力は、生まれつきの才能ではありません。
それは、あるプロセスを通ることで自然に身についていく能力です。

この章では、
大大学生が起業を続ける中で
**どのようにして「決断に慣れていくのか」**を、
実際の思考変化に沿って解説します。


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1. 起業初期に決断できないのは「正常」

まず安心してほしいことがあります。

起業初期に決断できないのは、異常ではありません。
むしろ、正常です。

なぜなら、起業初期は、

  • 情報が少ない
  • 経験がない
  • 正解が分からない

という状態だからです。

この段階で「迷わず決められる人」がいたら、
それは決断力が高いのではなく、
リスクの大きさを理解できていないだけの可能性もあります。

決断できない=慎重
これは決して悪いことではありません。


2. なぜ起業では決断がこんなに怖いのか

起業での決断が怖く感じる理由は、
会社や学校との違いにあります。

学校・会社の決断

  • 正解がある
  • 責任は分散される
  • やり直しが効く

起業での決断

  • 正解が分からない
  • 最終責任は自分
  • 結果が直接返ってくる

この環境では、
誰でも慎重になります。

つまり、
決断が怖いのは能力不足ではなく、環境の変化に適応している証拠です。


3. 起業家は「正しい決断」をしていない

ここで、多くの人が勘違いしている点があります。

起業でうまくいっている人は、
最初から正しい決断をしているわけではありません。

彼らがやっているのは、

  • 仮の決断をする
  • 動いて反応を見る
  • ズレていたら直す

という流れです。

つまり起業家にとって決断とは、
ゴールを決める行為ではなく、スタートを切る行為です。

この認識に変わった瞬間、
決断の重さは一気に軽くなります。


4. 決断に慣れる最初のステップは「小さく決める」

決断に慣れるプロセスは、
いきなり大きな決断から始まりません。

最初にやるべきなのは、
どうでもいいレベルの決断を増やすことです。

  • 今日どの作業をやるか
  • どの記事を先に出すか
  • どの切り口で試すか

これらを、

  • 完璧に考えず
  • 6〜7割で
  • すぐ決める

この練習を重ねることで、
「決める→動く→微調整する」という回路ができていきます。


5. 決断に慣れてくると「後悔の質」が変わる

決断に慣れていない時の後悔は、

  • なんでこれを選んだんだ
  • やっぱりあっちにすればよかった

という自己否定型です。

しかし、決断に慣れてくると、

  • 次はここを変えよう
  • 条件を変えれば良さそう

という改善型に変わります。

これは、
決断=自分の価値
という結びつきが切れた証拠です。


6. 起業家は「失敗しない決断」より「戻れる決断」を選ぶ

決断に慣れてくると、
判断基準が変わります。

初心者の基準:

  • 失敗しないか

起業家の基準:

  • 失敗しても戻れるか
  • 修正できるか
  • ダメージは小さいか
  • 学びが残るか

この基準を持つことで、
決断のスピードは一気に上がります。


7. 決断に慣れると「迷う時間」が短くなる

決断に慣れた起業家は、
迷わなくなるわけではありません。

迷う時間が短くなるだけです。

  • 昔:何日も悩む
  • 今:30分考えて決める

これは、

  • 自分の判断が外れても致命傷にならない
  • 修正すればいい

という経験を積んだからです。


8. 決断力がついたと感じる瞬間のサイン

起業家が
「自分、決断に慣れてきたな」と感じる瞬間には
共通点があります。

  • 決めた後にグズグズしない
  • 決断を引きずらない
  • すぐ次の行動に移れる
  • 後悔より改善が先に出る

これが出てきたら、
あなたはすでに一段階上にいます。


9. 大大学生が今すぐ意識すべき決断の考え方

最後に、
大大学生が今すぐ持ってほしい考え方をまとめます。

  • 決断は正解探しではない
  • 決断は仮決定でいい
  • 決める=動き出す合図
  • ダメなら直せばいい

起業において、
**決断とは才能ではなく「慣れ」**です。


まとめ|決断力は「決め続けた人」にしか身につかない

起業家が決断に慣れるプロセスは、

  1. 決断できなくて悩む
  2. 小さく決めて動く
  3. 外れても戻れると知る
  4. 修正前提で決める
  5. 迷う時間が短くなる

この積み重ねです。

最初から迷わない人はいません。
迷いながら決めた人だけが、
決断に慣れていきます。

大大学生にとって大切なのは、
「正しい決断をすること」ではありません。

**「決断する経験を増やすこと」**です。

それを続けた人は、
気づいた時には
起業家として当たり前に決められる自分になっています。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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