― 「一発逆転」ではなく、積み上げでしか辿り着けない現実的な道 ―
「起業すれば経済的自由になれる」
この言葉は、半分は本当で、半分は間違いです。
確かに起業は、会社員よりも大きな収入を得られる可能性があります。
しかし同時に、起業しただけでは経済的自由には一切近づきません。
特に大学生起業家にとって重要なのは、
・経済的自由とは何か
・どういう段階を踏むのか
・どこで多くの人が勘違いするのか
を、最初から正しく理解しておくことです。
ここでは、起業家が実際に経済的自由へ近づいていくプロセスを、
現実ベースで段階的に解説します。
1. 経済的自由とは「働かなくていい状態」ではない
まず前提として、経済的自由の定義を整理します。
経済的自由とは、
「お金のために、望まない働き方をしなくていい状態」
のことです。
・全く働かない
・何もしなくてもお金が入る
という極端な状態を指すわけではありません。
実際に経済的自由に近い起業家ほど、
・自分の意思で働き
・時間と内容を選び
・やめようと思えばやめられる
という状態にあります。
この定義を誤解すると、
「楽をするために起業する」
という危険なスタートになります。
2. フェーズ①:まずは「自分が動いて稼ぐ」段階
すべての起業家は、最初にこのフェーズを通ります。
・自分が営業する
・自分が作業する
・自分が売上を作る
この段階では、
収入=自分の労働時間
であることがほとんどです。
大学生起業で言えば、
・受託
・代行
・フリーランス的な仕事
がこれに当たります。
このフェーズは、経済的自由とは真逆に見えますが、
絶対に飛ばしてはいけない段階です。
なぜなら、
・お金がどう生まれるか
・価値がどう評価されるか
・顧客が何に払うか
を、体感できる唯一のフェーズだからです。
3. フェーズ②:収入が「仕組み」に変わり始める
次に訪れるのが、
労働と収入の比例が、少しずつ崩れ始める段階です。
・同じ作業でも単価が上がる
・過去の成果が今も収益を生む
・自分以外が動いても売上が立つ
例えば、
・テンプレート販売
・コンテンツ販売
・サブスク
・広告収益
などが該当します。
ここで重要なのは、
「楽になった」と感じないことです。
むしろこの段階は、
・仕組みを作るために忙しい
・一時的に収入が不安定
・報われない期間がある
ことがほとんどです。
多くの人が、このフェーズで
「やっぱり起業は無理だった」
と離脱します。
4. フェーズ③:時間と収入が切り離され始める
経済的自由に近づく大きな転換点が、このフェーズです。
・自分が休んでも売上が落ちない
・毎月の収入がある程度読める
・生活費を事業が安定して上回る
この状態になると、
「働かないと不安」
から
「働き方を選べる」
へと感覚が変わります。
ただし注意点があります。
このフェーズに到達した起業家ほど、
調子に乗って拡大しすぎる
という落とし穴にハマりがちです。
経済的自由は、
売上の最大化ではなく、
コントロール可能性の最大化です。
5. フェーズ④:複数の収入源を持ち始める
経済的自由に近い起業家の共通点は、
収入源が一つではないことです。
・本業の事業
・ストック型収益
・投資
・顧問・アドバイザー
これは、
「たくさん稼ぐため」
ではありません。
一つが止まっても生きていける状態
を作るためです。
大学生起業で最初からこれを狙う必要はありませんが、
「一つに依存しない」という視点は、
早い段階で持っておくべきです。
6. フェーズ⑤:お金より「選択の自由」が価値になる
経済的自由にかなり近づくと、
起業家の価値観は変わります。
・いくら稼ぐか
より
・どう生きるか
が重要になります。
・やらない仕事を選べる
・付き合う人を選べる
・時間の使い方を選べる
この状態になると、
「もっと稼がなければ」
という焦りはほとんどなくなります。
ここまで来て初めて、
お金は手段でしかなかった
と実感する人が多いのです。
7. 経済的自由から最も遠ざかる思考
最後に、最も重要な注意点です。
起業家が経済的自由から遠ざかる最大の原因は、
**「早く自由になろうとしすぎること」**です。
・一発逆転を狙う
・楽に稼げる話に飛びつく
・基礎を飛ばそうとする
これらはすべて、
自由から遠ざかる行動です。
経済的自由に近い起業家ほど、
・地味
・現実的
・長期視点
という共通点を持っています。
まとめ:経済的自由は「結果」ではなく「通過点」
起業家にとって、経済的自由は
ゴールではありません。
それは、
自分の人生を自分で設計できるようになった結果
として訪れるものです。
・まずは自分で稼ぐ
・次に仕組みを作る
・時間と収入を切り離す
・依存しない状態を作る
このプロセスを、
焦らず、現実的に進むこと。
大学生起業の最大の強みは、
時間が味方になることです。
今日の小さな積み上げが、
10年後の自由を作ります。
「早く自由になる」より、
「長く自由でいられる起業家」
を目指していきましょう。
