起業家の老後はどうなるのか?

― 不安だらけに見える「その先の人生」を、現実ベースで考える ―

起業を考える大学生にとって、意外と頭をよぎるのが
「起業家って、老後はどうなるんだろう?」
という不安です。

・年金はちゃんともらえるのか
・会社員みたいに退職金はあるのか
・歳を取ってから働けなくなったらどうするのか
・結局、老後が不安定になるんじゃないか

こうした疑問を持つのは、非常に健全です。
なぜなら、「老後」を考えられない起業は、短命になりやすいからです。

ここでは、起業家の老後のリアルな姿を、
・厳しい現実
・実際に多いパターン
・若いうちに考えておくべき視点
の3つから、包み隠さず解説します。


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1. 起業家に「保証された老後」は存在しない

まず、最も重要な事実からお伝えします。

起業家に、保証された老後はありません。

会社員であれば、
・厚生年金
・退職金
・長期雇用
といった仕組みがあります。

一方、起業家は、
・国民年金が基本
・退職金は自分で用意
・収入は自力で作り続ける
という世界です。

この点だけを見ると、
「起業=老後が不安定」
と感じるかもしれません。

しかし重要なのは、
不安定である代わりに、コントロールできる余地が大きい
という点です。


2. 老後が苦しくなる起業家に共通する特徴

起業家の老後が厳しくなるケースには、共通点があります。

・目先の売上だけを追い続けた
・お金の管理を後回しにした
・事業=自分の労働になっていた
・引退後の姿を一切考えていなかった

特に多いのが、
「ずっと働き続ける前提」で事業を作ってしまうことです。

若いうちは問題ありません。
しかし50代、60代になり、
・体力が落ちる
・判断力が鈍る
・環境が変わる
と、同じ働き方は続けられなくなります。

その結果、
「働けなくなった瞬間、収入が止まる」
という状態に陥る起業家は、決して少なくありません。


3. 一方で、老後が安定している起業家の共通点

逆に、老後が比較的安定している起業家には、はっきりした共通点があります。

・早い段階から「仕組み」を意識していた
・事業と生活費を分けて考えていた
・複数の収入源を持っていた
・自分が動かなくても回る部分を作っていた

彼らは、
「今いくら稼ぐか」
よりも
「この事業は、10年後・20年後どうなっているか」
を常に考えています。

老後が安定している起業家は、
偶然うまくいった人ではありません。
若い頃から、未来を設計していた人です。


4. 起業家の老後は「3つのパターン」に分かれる

現実的に見ると、起業家の老後は大きく3つに分かれます。

パターン①:事業オーナーとして関わり続ける

・経営判断のみ行う
・顧問や会長として関与
・実務は若い世代に任せる

これは、仕組み化に成功した起業家の姿です。
完全に引退はしなくても、無理なく収入が続きます。

パターン②:経験を活かして働き続ける

・顧問
・コンサル
・講師
・アドバイザー

起業経験そのものが「資産」となり、
年齢を重ねるほど価値が増す働き方です。

パターン③:準備不足で苦しくなる

・貯蓄が足りない
・収入源がない
・体力的に働けない

これは、老後を考えずに走り続けた結果起きるケースです。
起業したから苦しくなったのではなく、設計しなかったから苦しくなったと言えます。


5. 起業家は「定年」がないという強みを持っている

会社員には定年があります。
起業家には、基本的に定年がありません。

これは一見、不安要素に見えますが、
実は非常に大きな強みでもあります。

・自分のペースで働ける
・年齢に縛られない
・価値を出せる限り続けられる

実際、
60代、70代でも現役で活躍している起業家は珍しくありません。

老後に「急に居場所を失う」リスクが低いのは、
起業経験者ならではの特徴です。


6. 大学生起業家が今から持つべき老後視点

大学生起業の段階で、老後のために
「貯金をしろ」
という話ではありません。

大切なのは、考え方の方向性です。

・労働集約型だけにしない
・経験が積み上がる事業を選ぶ
・人に任せられる形を意識する
・一生続けられなくても、次に繋がる設計にする

これだけで、将来の選択肢は大きく変わります。

老後を考えることは、
今を縛ることではなく、
今の挑戦を「続くもの」に変える行為なのです。


7. 起業家の老後は「不安」ではなく「設計の問題」

起業家の老後が不安定に見える理由は、
「見えない」からです。

しかし実際は、
・考えている人は安定している
・考えていない人が苦しくなっている
それだけの違いです。

起業は、
「今を全力で生きる選択」ですが、
同時に
未来を自分で作る生き方でもあります。


まとめ:起業家の老後は、20代の思考でほぼ決まる

起業家の老後は、
運や才能だけで決まるものではありません。

・どんな事業を選んだか
・どうお金と向き合ったか
・どんな働き方を作ったか

これらはすべて、
20代の思考と選択の延長線上にあります。

大学生起業は、
老後を犠牲にする挑戦ではありません。
むしろ、
老後の選択肢を増やすための挑戦です。

「今どう稼ぐか」だけでなく、
「この経験は、10年後・30年後にどう残るか」
そんな視点を持ちながら、起業という道を選んでみてください。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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