― そこで立ち止まる人と、先に進める人の違い ―
起業を考え始め、実際に動き出した大学生の多くが、
ある地点で同じような感覚にぶつかります。
・何が正解か分からなくなった
・最初の勢いが消えた
・思っていたよりうまくいかない
・自分は本当に合っているのか不安になった
この時、多くの人がこう考えます。
「ここまで悩むということは、
自分は起業に向いていないのではないか?」
しかし、結論から言います。
この思考の壁は、起業に挑戦した人なら“全員”が通ります。
例外はありません。
違いがあるとすれば、
そこで「自分だけだ」と思って引き返すか、
「全員通る道だ」と理解して進むか、
それだけです。
1. 思考の壁は「失敗のサイン」ではない
まず最初に、
この壁の正体をはっきりさせます。
起業で一度は全員が通る思考の壁は、
失敗の兆候ではありません。
むしろ、
・本気で考え始めた
・現実を理解し始めた
・浅いイメージが崩れた
結果として現れる、健全な反応です。
何も考えず、勢いだけで進んでいる人には、
この壁は現れません。
つまりこの壁は、
起業が「自分事」になった瞬間
に立ち現れるものなのです。
2. 壁①「これ、意味あるのかな?」という虚無感
最初に多くの人がぶつかるのが、
この思考です。
・こんな小さなことをやって意味があるのか
・成果が見えない
・時間だけが過ぎていく
これは、
努力と結果が結びつかない期間
に必ず出てくる感覚です。
起業の結果は、
直線的には出ません。
そのため、
・やっている
・でも何も変わっていない
という錯覚が生まれます。
この時、
「意味がない」と結論づけてしまう人は、
ほぼ確実に一歩手前でやめています。
3. 壁②「他の人の方が向いているのでは?」という比較地獄
次に現れるのが、
他人との比較です。
・同世代で結果を出している人
・SNSで輝いて見える起業家
・自分より進んでいるように見える誰か
それを見るたびに、
「自分は遅れているのでは」
「才能がないのでは」
という思考が湧いてきます。
しかし、ここには大きな落とし穴があります。
あなたが見ているのは、
他人の“結果”と、自分の“途中経過”
です。
この比較は、
構造的に必ず負けます。
4. 壁③「向いていないのでは?」という自己否定
思考の壁の中で、
最も破壊力があるのがこれです。
・何をやっても手応えがない
・判断が間違っている気がする
・自分のセンスを信じられなくなる
ここで多くの人は、
「やり方」ではなく、
「自分そのもの」を疑い始めます。
しかし、起業初期において、
手応えがないのは当たり前です。
経験も、判断基準も、
まだ育っていない段階なのです。
にもかかわらず、
人格や才能の問題にすり替えてしまう。
これが、この壁の正体です。
5. 壁④「このまま続けて大丈夫なのか?」という将来不安
起業を続けていると、
現実的な不安も顔を出します。
・このまま続けて、将来どうなるのか
・時間を無駄にしていないか
・就職した方が安全ではないか
これは、
起業が「遊び」から
人生の選択肢
に変わった証拠です。
怖さが出てきたということは、
真剣度が上がったということ。
この不安を理由にやめる人もいますが、
実はこの地点こそが、
起業が“始まった”タイミングです。
6. なぜ全員が同じ壁にぶつかるのか
理由はシンプルです。
起業は、
これまでの人生で慣れてきた
・正解がある世界
・評価される世界
・比較しやすい世界
とは、真逆の構造だからです。
起業では、
・正解は後からしか分からない
・評価は遅れてやってくる
・進み方は人それぞれ
この構造に慣れるまで、
人は必ず混乱します。
それが、
「思考の壁」
として現れているだけです。
7. 壁を越える人がやっている共通行動
この壁を越える人に、
特別な才能はありません。
彼らがやっていることは、
驚くほど共通しています。
・結論を急がない
・やめるかどうかを即決しない
・行動の粒度を下げる
・数字や事実に戻る
つまり、
感情が荒れている時に、大きな判断をしない
ということです。
壁の正体を知っていれば、
「今はそういう時期だ」
と受け止められます。
8. この壁は「越えたら消える」ものではない
重要なことを伝えます。
この思考の壁は、
一度越えたら二度と来ないものではありません。
・フェーズが変わる時
・挑戦のレベルが上がる時
・責任が大きくなった時
そのたびに、
形を変えて現れます。
違いは、
2回目以降は正体が分かっている
という点です。
だから、
潰されなくなる。
9. 大学生起業家にとって、この壁は「最大の分岐点」
大大学生の起業において、
この思考の壁は、
最も重要な分岐点です。
・ここで引き返す人
・ここで踏みとどまる人
結果が分かれるのは、
能力の差ではありません。
壁を「異常」だと思ったか、
「全員通るもの」だと思えたか
その差です。
まとめ:この壁にぶつかったら、順調な証拠
起業で一度は全員が通る思考の壁は、
・失敗のサイン
・向いていない証拠
ではありません。
むしろ、
・現実を理解し始めた
・本気で考え始めた
・浅い幻想を卒業した
という、成長のサインです。
この壁にぶつかったら、
こう考えてください。
「ここまで来た人は、全員同じことを考えている」
だから、
焦らなくていい。
結論を急がなくていい。
やめる判断は、
この壁を少し越えてからで十分です。
起業は、
才能の勝負ではありません。
この壁を“通過点”として扱えるかどうか
その差が、未来を分けます。
