― お金の話を避ける人ほど、起業では遠回りする ―
起業を考え始めた大学生の多くが、
お金の話に対して、どこかブレーキをかけています。
・お金の話は下品な気がする
・がっついていると思われたくない
・理想や想いを大事にしたい
・稼ぐ話をすると夢が冷める気がする
こうした感覚は、とても自然です。
特に日本では、
「お金の話=いやらしい」
という空気が根強くあります。
しかし、起業においては
この感覚が、そのまま最大のハンデになります。
結論から言います。
起業家がお金の話を避けることは、
地図を見ずに山に入るのと同じ
です。
1. お金の話を避けると「現実との接点」がなくなる
起業とは何か。
シンプルに言えば、
誰かの困りごとを解決し、
その対価としてお金を受け取る行為
です。
つまり、
お金は
「結果」
であると同時に
「評価」
でもあります。
・本当に価値があったのか
・必要とされていたのか
・継続して成立するのか
これらはすべて、
お金を通してしか分かりません。
にもかかわらず、
お金の話を避けると、
・売れていない理由が曖昧になる
・価値提供が自己満足になる
・改善点が見えなくなる
起業が、
「気持ちの世界」
から抜け出せなくなります。
2. 「お金の話=いやらしい」という誤解
多くの大学生が、
無意識にこんな前提を持っています。
・お金を重視すると、理想が壊れる
・稼ぐ話をすると、想いが薄れる
・本物はお金を語らない
しかし、現実は真逆です。
本気で価値を届けようとしている人ほど、
お金の話から逃げません。
なぜなら、
・価格は責任
・お金は覚悟
・対価は約束
だからです。
むしろ、
お金の話を避ける方が、
相手に対して無責任になるケースもあります。
3. 起業初期にお金の話を避けると起きる3つの弊害
① 値付けができない
お金の話を避ける人は、
価格を決めることを先延ばしにします。
・とりあえず無料
・あとで決めよう
・相手に合わせて
その結果、
・安く売りすぎる
・自分が消耗する
・ビジネスとして成立しない
という状態に陥ります。
値付けは、
「自分の価値を主張する行為」
ではなく、
ビジネスの前提条件です。
② 改善の基準がなくなる
お金をもらっていないと、
何が良くて何が悪いのか分かりません。
・売れた/売れない
・高いと言われた/安いと言われた
・継続された/されなかった
これらはすべて、
改善のための重要な情報です。
お金の話を避けると、
このデータが一切手に入らない。
つまり、
成長が止まります。
③ 「趣味」と「起業」の区別がつかなくなる
お金の話を避け続けると、
起業は次第に
「自己表現」や「活動」
に変わっていきます。
それ自体が悪いわけではありません。
しかし、
・生活を支えたい
・仕事にしたい
・独立したい
と考えているなら、
これは致命的なズレです。
起業とは、
お金が回る構造を作ること
です。
そこから目を背けた瞬間、
起業ではなくなります。
4. 起業家がお金の話をする本当の理由
起業家がお金の話をするのは、
欲深いからではありません。
現実を正確に見るため
です。
・この事業は成立するのか
・どこに無理があるのか
・誰がどこで困っているのか
お金の流れを見れば、
すべてが浮き彫りになります。
起業家にとって、
お金は
「感情」ではなく
情報
なのです。
5. お金の話を避けるほど、判断が感覚的になる
お金の話をしないと、
判断基準が曖昧になります。
・なんとなく良さそう
・手応えがある気がする
・応援してもらえている
これらは、
起業初期にはほぼ当てになりません。
一方で、
・いくら払われたか
・継続されたか
・値上げに耐えたか
これらは、
非常に冷酷で、
非常に正直です。
起業家がお金の話を避けないのは、
感覚より事実を優先するため
です。
6. 大学生起業家が特にお金の話を避けやすい理由
20代大学生は、
次の心理から
お金の話を避けがちです。
・知識が足りないと思っている
・経験が浅いと感じている
・対価を請求するのが怖い
しかし、
起業において
「完璧になってからお金の話をする」
というタイミングは来ません。
お金の話は、
未完成な状態でこそ必要
です。
なぜなら、
そこから改善が始まるからです。
7. お金の話は「信頼」を壊すどころか、作る
意外に思われるかもしれませんが、
適切なお金の話は、
信頼を壊しません。
むしろ、
・条件が明確
・責任範囲が分かる
・期待値が揃う
この状態を作ります。
曖昧なまま進む方が、
後からトラブルになります。
起業家がお金の話を避けないのは、
関係性を壊さないため
でもあります。
8. 起業家は「お金=悪」ではなく「道具」として見る
起業家の視点では、
お金は善でも悪でもありません。
・拡大するための燃料
・検証を早める手段
・価値を測る物差し
ただの道具です。
お金の話を避ける人は、
無意識に
「お金=感情」
として扱っています。
起業家は、
「お金=構造」
として扱います。
この差が、
長期的に大きな差になります。
9. お金の話を避けない人ほど、実は長く続く
短期的に見ると、
お金の話をしない人は
「綺麗」に見えるかもしれません。
しかし長期的には、
・消耗する
・続かない
・途中で諦める
ケースが非常に多い。
一方で、
早い段階から
お金の話を冷静にしている人ほど、
・無理がない
・改善が早い
・生き残る
傾向があります。
10. お金の話を避けないことは「覚悟」の表れ
最後に、本質をお伝えします。
起業家がお金の話を避けないのは、
お金が好きだからではありません。
この挑戦を、現実として成立させる覚悟があるから
です。
・趣味で終わらせない
・逃げ道を曖昧にしない
・現実から目を逸らさない
その覚悟が、
お金の話に現れます。
まとめ:お金の話は、起業家の必須言語
起業家がお金の話を避けない方がいい理由は、
・現実を正しく見るため
・改善の軸を持つため
・判断を感情に委ねないため
・起業を「仕事」にするため
です。
お金の話は、
夢を壊すものではありません。
夢を現実に変えるための言語
です。
20代大学生の起業は、
理想と現実を切り離す場ではありません。
理想を、
現実に落とし込む練習の場です。
その第一歩が、
お金の話から逃げないこと
です。
お金を語れるようになった時、
起業は初めて
「想い」から
「仕組み」へと進み始めます。
