起業で売上が立った時に最初にやること

起業を目指す大学生にとって、最初の売上が立つ瞬間は特別です。
初めて自分の力でお金を生み出した経験は、大きな自信になります。

「本当に稼げた」
「自分にもできるんだ」

そう感じるのは当然です。

しかし、実は起業において最初の売上が立った直後こそ、最も重要な分岐点になります。
このタイミングで何をするかによって、その後

  • 伸び続けるか
  • 停滞するか
  • すぐに稼げなくなるか

がほぼ決まります。

ここでは、「売上が立ったら何をすべきか」を、感情論ではなく実務ベースで解説します。


まずやるべきことは「喜びすぎない」こと

最初にやるべきこととして、意外に思われるかもしれませんが、
必要以上に喜びすぎないことが重要です。

売上が立つと、

  • もう稼げる気がする
  • 方向性は間違っていない
  • 次も同じように売れるはず

と考えてしまいがちです。

しかし、最初の売上は「成功」ではありません。
それは単に、一度うまくいった事実にすぎません。

起業家が見るべきなのは感情ではなく、
「なぜ売れたのか」「再現できるのか」という視点です。


売上が立ったら最初にやるべきは「分解」

売上が立った瞬間、起業家が最初にやるべきことは
売れた理由を徹底的に分解することです。

具体的には、

  • 誰が買ったのか(年齢・立場・悩み)
  • なぜその人は買ったのか
  • どの言葉に反応したのか
  • どの導線から来たのか
  • 価格は高いと感じていなかったか

これらをできるだけ具体的に書き出します。

ここで重要なのは、「自分の感覚」で考えないことです。
事実ベースで整理することが、その後の再現性を生みます。


「売れた商品」ではなく「売れた状況」を見る

多くの大学生起業家は、
「この商品が売れた」と考えがちです。

しかし、起業家が注目すべきなのは商品そのものではなく、
**売れた“状況”**です。

たとえば、

  • どんな悩みを抱えたタイミングだったか
  • どんな不安を感じていたか
  • 他の選択肢は何があったか
  • なぜ自分を選んだのか

同じ商品でも、状況が違えば売れません。

稼ぎ続ける人は、
商品よりも「人の状態」を見ています。


次にやるべきは「同じ行動をもう一度やる」

売上が立った直後にやるべき次の行動は、
新しいことを始めることではありません。

まずやるべきなのは、

「同じ行動を、もう一度やる」

です。

  • 同じ集客方法
  • 同じ導線
  • 同じ価格
  • 同じ説明

これを繰り返して、再現できるかどうかを確認します。

一度売れただけでは、それは「偶然」の可能性があります。
二度、三度と売れて初めて、ビジネスとして成立する兆しが見えます。


最初の売上で「拡大」を考えてはいけない

売上が立つと、次に考えてしまうのが、

  • 広告を出そう
  • 外注しよう
  • もっと大きくやろう

という「拡大思考」です。

しかし、起業初期でこれは非常に危険です。

なぜなら、

  • 売れた理由が分かっていない
  • 再現性が確認できていない
  • 失敗した時の耐久力がない

状態で拡大すると、
一気にお金と時間を失う可能性が高いからです。

起業家がやるべき順番は、
拡大 → 安定ではなく、
安定 → 拡大です。


売上が立ったら「お金の扱い方」を決める

最初の売上が立った時、
次に必ずやるべきなのがお金の扱い方を決めることです。

  • 生活費に回すのか
  • 事業に再投資するのか
  • 一部だけ使うのか

ここを曖昧にすると、
お金が消えていく感覚が強くなります。

おすすめなのは、

  • 最初はほぼ再投資に回す
  • 使う目的を明確にする
  • 使った結果を必ず振り返る

売上は「使い方」まで含めて、学びになります。


「自分は何を売ったのか」を言語化する

売上が立ったら、必ず自分に問いかけてほしい質問があります。

自分は何を売ったのか?

商品そのものではありません。

  • 安心を売ったのか
  • 時間を短縮したのか
  • 不安を減らしたのか
  • 行動のきっかけを作ったのか

この言語化ができると、

  • 次に何を売ればいいか
  • 誰に売るべきか
  • 価格をどう考えるか

が一気に明確になります。

稼げる人ほど、「商品名」ではなく
提供価値の言葉を持っています。


最初の売上は「自信」ではなく「データ」

多くの大学生起業家は、最初の売上を「自信」にします。
もちろん、それ自体は悪くありません。

しかし、本当に重要なのは、
最初の売上を“データ”として扱えるかどうかです。

  • どの数字が動いたのか
  • どこで反応があったのか
  • どこで離脱したのか

感情ではなく、データとして向き合える人が、
次の売上を作れます。


売上が立った時にやってはいけないこと

最後に、売上が立った直後にやってはいけないことも整理しておきます。

  • いきなり事業を変える
  • 周りに自慢しすぎる
  • 勉強ばかりして行動を止める
  • 高額投資に走る

最初の売上は、ゴールではありません。
スタート地点に立っただけです。


最初の売上を「一発」で終わらせないために

起業で本当に難しいのは、
「売上を立てること」ではなく、
売上を立て続けることです。

その分かれ道が、最初の売上が立った瞬間にあります。

  • 冷静に分解できるか
  • 再現性を確認できるか
  • 拡大を我慢できるか
  • データとして扱えるか

この姿勢を持てた人だけが、
一発屋ではなく、起業家として成長していきます。

大学生にとって、最初の売上は最高の教材です。
それを「経験」で終わらせるか、「資産」に変えるかは、
その直後の行動で決まります。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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