起業でスランプに入る原因

起業をしていると、多くの人がある時点で「急に動けなくなる」「何をしても手応えがない」「やる気が出ない」といった状態に陥ります。
これが、いわゆる起業のスランプです。

特に大学生がゼロから起業する場合、このスランプはほぼ確実に訪れます。
しかし多くの人は、この状態を「自分のメンタルが弱い」「向いていない証拠」と誤解してしまいます。

結論から言うと、起業のスランプは個人の問題ではなく、構造的に起こる現象です。
原因を正しく理解できれば、必要以上に自分を責めることも、無駄にやめる決断をすることもなくなります。

行動量と結果のズレが大きくなるから

スランプの最も大きな原因は、「やっている量」と「返ってくる結果」のズレです。
起業初期は、何をやっても新鮮で、行動そのものに手応えを感じやすい時期です。
しかし、ある程度動き続けると、次第に結果がシビアに見えるようになります。

・毎日発信しているのに反応が減った
・努力しているのに売上が変わらない
・以前より考えているのに成果が出ない

この状態が続くと、人は「これだけやってもダメなら意味がない」と感じ始めます。
これが、スランプの入口です。

成長実感が一時的に消えるタイミングだから

起業の成長曲線は、一直線ではありません。
最初は小さな成長でも大きく感じますが、慣れてくると成長を実感しづらくなります。

・できることが増えたのに達成感がない
・前より成長しているはずなのに自信がない
・「前に進んでいる感覚」がなくなる

これは、成長が止まったのではなく、成長の質が変わっただけです。
しかし多くの大学生起業家は、「伸びていない」と勘違いし、気力を失っていきます。

目標が曖昧になってくるから

起業初期は、「起業する」「形にする」「最初の売上を出す」といった分かりやすい目標があります。
しかし、ある程度進むと、目標が抽象的になってきます。

・何を目指しているのか分からなくなる
・ゴールが遠すぎて実感が持てない
・今やっていることが正しいのか分からない

目標が曖昧なまま行動を続けると、脳はエネルギーを出しにくくなります。
これが、スランプを長引かせる大きな要因です。

周囲と比べ始めるから

スランプに入る時期ほど、人は他人と自分を比べ始めます。
SNSで見えるのは、他人の成果や成功ばかりです。

・同世代で結果を出している人
・自分より後に始めたのに伸びている人
・華やかに見える起業家の発信

これらを見続けることで、自分の現在地が過小評価されます。
比較は、行動エネルギーを奪い、思考を止める原因になります。

「正解を探しすぎる」ようになるから

起業を続けていると、「失敗したくない」という気持ちが強くなります。
その結果、行動よりも正解探しに時間を使うようになります。

・もっといい方法があるはず
・この選択は間違っていないか
・動く前に調べ尽くさなければ

こうして、行動が止まり、思考だけが回り続けます。
これも典型的なスランプの状態です。

疲労が自覚されにくいから

大学生起業では、気合と勢いで動けてしまう時期があります。
しかし、知らないうちに疲労は蓄積しています。

・常に考え続けている
・休んでいても頭が仕事から離れない
・オンとオフの切り替えができない

体より先に、思考が疲れ切ってしまう。
この状態になると、やる気や判断力が一気に落ち、スランプに入りやすくなります。

スランプは「失敗の前兆」ではない

ここで最も重要なのは、スランプは悪いサインではないという点です。
むしろ、次のステージに進む前に必ず訪れる調整期間です。

・やり方を見直す必要がある
・考え方をアップデートする時期に来ている
・成長の段階が変わろうとしている

スランプは、「もうダメだ」という合図ではなく、「変化が必要だ」という合図です。

スランプに入る人ほど、真剣にやっている

何も考えず、適当にやっている人はスランプに入りません。
スランプに入るのは、真剣に考え、努力している人だけです。

だから、スランプを感じているあなたは、間違った場所にいるわけではありません。
正しく進んでいるからこそ、起きている現象です。

原因を知るだけで、抜け出しやすくなる

スランプは、正体が分からないときほど苦しくなります。
原因を理解できれば、「今はこういう時期なんだ」と受け止められるようになります。

受け止められれば、必要以上に焦らなくなり、少しずつ行動を取り戻せます。
起業において、スランプは避けるものではなく、付き合い方を学ぶものです。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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