起業経験者から話を聞くメリットと注意点

大学生が「起業したい」と思ったとき、多くの人が次にやろうとするのが
起業経験者の話を聞くことです。

  • 先輩起業家に会いに行く
  • 経営者のセミナーに参加する
  • SNSやYouTubeで成功者の話を見る

これは一見、とても正しい行動に見えます。
実際、起業経験者の話から学べることはたくさんあります。

ただし一方で、
話を聞きすぎた結果、動けなくなる大学生が非常に多いのも事実です。

この章では、

  • 起業経験者から話を聞く「本当のメリット」
  • 大学生がハマりやすい「注意点」
  • 話を聞いたあとに、どう行動につなげるべきか

を、大学生起業のリアルな視点で解説します。


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起業経験者から話を聞くメリット

まずは、起業経験者から話を聞くことのメリットを整理します。
正しく活用できれば、これは非常に強力な学びになります。

① ネットには出てこない「リアル」が聞ける

起業経験者の最大の価値は、
ネットや本には書かれていない話を聞けることです。

  • 最初の売上はいくらだったのか
  • うまくいかなかった時期はどれくらい続いたのか
  • 正直、やめたいと思った瞬間はあったのか

こうした話は、成功事例の記事や動画ではほとんど語られません。

大学生にとって重要なのは、
「成功した話」よりも
「うまくいかなかった現実」です。

リアルな話を聞くことで、

  • 起業は特別な人だけのものではない
  • 失敗や遠回りが普通である
  • 思ったより地味な期間が長い

という現実を知ることができます。

これは、不安を減らすうえで非常に大きなメリットです。


② 自分の悩みを具体化できる

大学生の多くは、

  • 何が分からないのか分からない
  • 何から始めればいいか分からない

という状態にあります。

起業経験者の話を聞くことで、
自分の中のモヤモヤが言語化されます。

  • あ、自分は「集客」が不安なんだ
  • お金より「継続できるか」が怖いんだ
  • 才能じゃなく、行動量の問題なんだ

こうして悩みの正体が分かること自体が、大きな前進です。


③ 「特別な才能はいらない」と実感できる

起業前の大学生は、
無意識に起業家を「すごい人」「別世界の人」だと思っています。

しかし実際に話を聞くと、

  • 最初は何も分からなかった
  • 失敗ばかりだった
  • 手探りで続けていただけ

という話がほとんどです。

このギャップを体感できるのは、
大学生にとって非常に大きな意味があります。

「自分にもできるかもしれない」
という感覚は、行動の原動力になります。


起業経験者から話を聞くときの注意点

ここからが重要です。
起業経験者の話には、必ず注意すべきポイントがあります。

これを理解せずに話を聞くと、
逆に遠回りする可能性があります。


① 起業経験者の話は「結果論」である

起業経験者の話の多くは、
成功後に振り返って語られた結果論です。

  • あの時は正しい選択だった
  • 今思えば、あれが転機だった
  • もっと早く〇〇すればよかった

これらは、すべて「今だから言える話」です。

当時は、

  • 正解かどうか分からなかった
  • 失敗する可能性も高かった
  • たまたまうまくいった部分もある

という前提を、大学生は忘れがちです。

話をそのまま「正解」として受け取るのは危険です。


② 相手のステージと自分のステージは違う

起業経験者は、
すでに一定の経験・実績・人脈を持っています。

一方、大学生は、

  • 実績ゼロ
  • お金も少ない
  • 社会経験も少ない

という全く別のステージにいます。

同じアドバイスでも、

  • 起業初期の人に向いている話
  • 事業が伸びてから有効な話

は、まったく異なります。

大学生がやりがちなのは、
今の自分には早すぎるアドバイスを真に受けてしまうことです。


③ アドバイスが多すぎると動けなくなる

複数の起業経験者から話を聞くと、

  • Aさんは「まず営業しろ」
  • Bさんは「まず商品を作れ」
  • Cさんは「SNS発信が先だ」

と、意見がバラバラになります。

すると大学生は、

  • どれが正解か分からない
  • 間違えたくない
  • もっと話を聞いてから決めよう

という状態に陥ります。

これは非常によくある失敗パターンです。


起業経験者の話を「活かす」ための考え方

では、どうすれば起業経験者の話を
自分の力に変えられるのでしょうか。


① すべてを真似しようとしない

起業経験者の話は、
「参考例」や「ヒント」として聞くものです。

  • 同じ道をたどる必要はない
  • 同じやり方をする必要もない

重要なのは、
自分の状況に当てはめて解釈することです。


② 共通点だけを拾う

複数の起業経験者の話を聞くと、
必ず共通して出てくるポイントがあります。

  • 最初はうまくいかなかった
  • 続けた人が残った
  • 行動量が結果を左右した

この「共通点」こそが、
大学生が信じていい部分です。


③ 話を聞いたら「1つだけ行動を決める」

起業経験者の話を聞いたら、
必ず1つだけ行動を決めるようにしてください。

  • 今日SNSアカウントを作る
  • 明日1人に話を聞きに行く
  • 今週中に簡単なサービス案を書き出す

行動が伴わない「学び」は、
時間が経つほど意味を失います。


大学生起業における正しい距離感

起業経験者は、
大学生にとって非常に貴重な存在です。

しかし、
「答えをくれる人」ではありません。

起業の正解は、
実際にやってみて初めて分かります。

起業経験者の役割は、

  • 遠回りを減らす
  • 不安を減らす
  • 視野を広げる

ここまでです。

最後に決断し、動くのは、
あなた自身です。


まとめ

起業経験者から話を聞くことには、
大きなメリットがあります。

  • リアルな現実を知れる
  • 不安が言語化される
  • 行動への勇気が出る

一方で、

  • 結果論であること
  • ステージが違うこと
  • 情報過多になる危険

も、必ず理解しておく必要があります。

起業経験者の話は、
行動の代わりにはなりません。

話を聞いたら、
小さくてもいいので一歩動く。

それを積み重ねた先に、
大学生起業の本当の学びがあります。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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