大学生起業で最初に捨てるべき幻想

大学生が起業を考え始めるとき、多くの人は「やる気」や「理想」に満ちています。
それ自体は悪いことではありません。むしろ、何も疑わずに一歩踏み出せるエネルギーは、大学生起業の大きな武器です。

しかし同時に、そのエネルギーの正体が**“幻想”**である場合、起業は驚くほど簡単につまずきます。
努力が足りないわけでも、才能がないわけでもありません。
スタート時点で信じていた前提が、現実とズレているだけなのです。

ここでは、大学生起業で多くの人が無意識に信じてしまい、後から苦しむことになる「最初に捨てるべき幻想」を整理していきます。


幻想①「起業すれば自由になれる」

最も多く、最も強力な幻想です。

・時間に縛られない
・人に指図されない
・好きなことだけできる

確かに、起業には「自由」の側面があります。
しかし、起業初期に待っているのは、自由よりも責任です。

・成果が出なくても誰も助けてくれない
・休めばその分、前に進まない
・すべての判断が自己責任

大学生起業の初期は、
自由になるために、不自由を引き受ける期間
だと考えた方が、現実に合っています。


幻想②「やる気があれば何とかなる」

やる気は大切です。
ただし、やる気だけで回るのは、最初の数週間だけです。

起業は、

・反応がない
・否定される
・成果が出ない

こうした期間が必ずあります。
このとき、やる気だけに頼っていると、気持ちが折れた瞬間に止まります。

起業を続けるために必要なのは、
仕組み・習慣・淡々とやる力
です。

やる気は「燃料」ですが、
エンジンではありません。


幻想③「最初からうまくやらなきゃいけない」

大学生起業で空回りする人ほど、
「失敗したくない」
「恥をかきたくない」
という気持ちが強い傾向があります。

しかし、起業においては、
最初にうまくやろうとすること自体が失敗の原因
になることが多いです。

・考えすぎて動けない
・準備だけで時間が過ぎる
・完璧を求めて機会を逃す

起業初期に必要なのは、
うまくやることではなく、ズレを知ること
です。

失敗は「減点」ではなく、
データです。


幻想④「稼げるジャンルを選べば稼げる」

「このジャンルは稼げるらしい」
「今はこれがアツい」

こうした情報は、ネットに溢れています。
しかし、それを真に受けてジャンルを選ぶと、ほぼ確実に苦しくなります。

なぜなら、

・競合が多い
・継続できない
・理解が浅い

という状態になりやすいからです。

大学生起業で大切なのは、
稼げるかどうかより、続けられるかどうか

続けられないジャンルは、
どんなに「稼げる」と言われていても意味がありません。


幻想⑤「実績がないからお金をもらえない」

これは多くの大学生が自分にかけてしまう制限です。

・まだ大学生だから
・実績がないから
・プロじゃないから

しかし現実には、
実績がない=価値がない
ではありません。

大切なのは、

・相手の困りごとを理解しているか
・解決する姿勢があるか
・丁寧に向き合えるか

起業初期で売れる人は、
「完璧な実績」ではなく、
安心感を提供しています。


幻想⑥「一発当てれば人生が変わる」

大学生起業の裏側には、
「一気に逆転したい」
という気持ちが隠れていることがあります。

しかし、現実の起業は、

・小さく稼ぐ
・少しずつ伸ばす
・地味に改善する

この繰り返しです。

一発逆転を狙うと、

・リスクを取りすぎる
・怪しい話に近づく
・継続できなくなる

という結果になりがちです。

起業で人生が変わるのは、
当てた人ではなく、続けた人
です。


幻想⑦「大学生のうちに成功しなきゃ意味がない」

「大学生のうちに結果を出したい」
この気持ちは自然です。

しかし、それがプレッシャーになると、
判断を誤ります。

大学生起業の本当の価値は、
成功することではなく、
試行錯誤できることです。

・失敗してもやり直せる
・学び直せる
・軌道修正できる

この環境は、社会に出てからは簡単に手に入りません。


幻想⑧「起業したら孤独に耐えなきゃいけない」

起業=孤独
というイメージを持つ人もいます。

確かに、すべてを理解してもらえるわけではありません。
でも、一人で抱え込む必要はありません。

・相談する
・助けを借りる
・学ぶ

これも立派な起業スキルです。

孤独に耐えることが、
起業家の強さではありません。


まとめ|幻想を捨てると、起業は現実になる

大学生起業で最初に捨てるべき幻想をまとめます。

  • 起業=すぐ自由ではない
  • やる気だけでは続かない
  • 最初からうまくやる必要はない
  • 稼げるジャンル=正解ではない
  • 実績がなくても価値は作れる
  • 一発逆転は狙わない
  • 大学生のうちに成功しなくていい
  • 一人で耐える必要はない

幻想を捨てることは、
夢を諦めることではありません。

現実と向き合うことで、初めて夢が形になる
というだけです。

大学生起業は、
「かっこよく始めるもの」ではなく、
地味に続けるもの

この前提を持てた人から、
本当に強くなっていきます。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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