大学生が会社を作る前に知っておくべき全体の流れ

― 勢いで作らないための“地図” ―

「そろそろ会社を作った方がいいのかな?」
大学生起業を考え始めると、必ずこの疑問にぶつかります。

  • 個人事業主のままでいいのか
  • 法人を作るタイミングはいつなのか
  • 何から手をつければいいのか分からない

この状態で多いのが、
流れを知らないまま“会社設立”だけを調べ始めてしまうことです。

ですが、結論から言います。

会社設立は「最初の一歩」ではありません。
大学生が会社を作るには、必ず踏むべき“順番”があります。

この記事では、
大学生が会社を作る前に
必ず理解しておくべき全体の流れを、
実務・判断・注意点込みで解説します。


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大前提:会社設立は「目的」ではなく「手段」

まず、最も重要な前提からです。

会社を作ること自体は、成功でもゴールでもありません。

会社はあくまで、

  • 事業をやりやすくするため
  • 信用を得やすくするため
  • お金・税金・契約を整理するため

の「箱」にすぎません。

この前提を飛ばしてしまうと、

  • 会社は作ったが、何も進まない
  • 固定費と手続きだけが増える
  • 元に戻れず苦しくなる

という状態に陥ります。


全体の流れ①:まずは「会社が必要か」を判断する

大学生が最初にやるべきことは、
会社を作ることではありません。

まず確認すべきは、これです。

今の段階で、本当に会社が必要か?


会社が「まだ不要」なケース

  • 売上がほぼゼロ
  • 検証段階(アイデアを試している)
  • 個人でも契約・取引ができる
  • 方向性がまだ固まっていない

この場合、
いきなり会社を作る必要はありません。

むしろ、
個人で小さく試した方が身軽です。


会社を「検討してもいい」サイン

  • 継続的な売上が出始めた
  • 取引先から法人を求められる
  • お金・契約・責任を分けたい
  • 長く続ける前提が見えてきた

ここまで来て、
初めて「会社設立」を検討する意味が出てきます。


全体の流れ②:個人事業主か法人かを選ぶ

会社を作る前に、
必ず通る分岐点があります。

それが、

個人事業主で続けるか、法人にするか

です。


大学生起業で多いのは「個人 → 法人」

多くの大学生起業では、

  1. 個人で始める
  2. 売上・方向性が見える
  3. 法人化する

この流れが最も安全で現実的です。

いきなり法人にすると、

  • 手続きが増える
  • 税金・管理が複雑
  • やめにくくなる

というデメリットがあります。


全体の流れ③:会社形態を決める(株式会社 or 合同会社)

法人を作ると決めたら、
次に選ぶのが「会社の形」です。

大学生起業で選択肢になるのは、ほぼこの2つ。

  • 株式会社
  • 合同会社

超ざっくり判断基準

  • 信用・将来の拡大重視 → 株式会社
  • 費用・シンプルさ重視 → 合同会社

「株式会社じゃないとダメ」ということはありません。
自分のフェーズに合った形を選ぶことが大切です。


全体の流れ④:会社の基本情報を決める

会社を作るには、
次の情報を決める必要があります。

  • 会社名
  • 事業内容(目的)
  • 本店所在地(住所)
  • 資本金
  • 役員構成

ここで大事なのは、
完璧に決めようとしないことです。


最初は「今の事業に必要最低限」でOK

  • 事業内容は広めに書く
  • 資本金は無理のない額
  • 将来の変更は可能

大学生起業では、
柔軟に変えられる設計が正解です。


全体の流れ⑤:定款を作成し、会社を登記する

ここが、いわゆる「会社設立の手続き」です。

流れとしては、

  1. 定款を作る
  2. 定款を認証(株式会社の場合)
  3. 登記申請をする

この工程自体は、
やることが決まっている作業なので、
調べれば誰でもできます。


ここで迷いやすいポイント

  • 電子定款か紙定款か
  • 自分でやるか、代行を使うか

大学生の場合、

  • 時間を節約したい
  • ミスを減らしたい

なら、
代行サービスを使うのも一つの選択です。


全体の流れ⑥:設立後にやるべき手続き

会社は、
登記したら終わりではありません。

設立後に、
必ずやるべきことがあります。

  • 税務署への届出
  • 銀行口座の開設
  • 会計・経理の準備
  • 社会保険・税金の確認

ここを放置すると、
後で一気にトラブルになります。


大学生が特に注意すべき点

  • 税金を「後払い」だと思っていないか
  • お金の管理を感覚でやっていないか
  • 親の扶養・保険への影響を確認したか

会社設立は、
生活にも影響するイベントです。


全体の流れ⑦:会社を「動かしながら整える」

最後に、
一番大切なことを伝えます。

会社は、作ってからがスタートです。

  • 最初から完璧な会社はない
  • 事業内容は変わる
  • やり方も何度も修正する

だからこそ、

  • 小さく動かす
  • 問題が出たら整える
  • 必要になったら専門家に頼る

この姿勢が重要です。


大学生がやりがちなNGパターン

最後に、
よくある失敗を整理します。

  • 会社を作ればうまくいくと思っている
  • 売上ゼロで法人を作る
  • 固定費を増やしすぎる
  • 会社設立で満足して動かない

これらは、
全体の流れを知らないことから起きます。


まとめ:会社設立は「最後にやる選択肢の一つ」

最後にまとめます。

大学生が会社を作る前に知っておくべき全体の流れは、

  1. 会社が本当に必要か判断する
  2. 個人か法人かを選ぶ
  3. 会社形態を決める
  4. 会社の基本情報を決める
  5. 定款・登記で設立する
  6. 設立後の手続きを行う
  7. 動かしながら整える

この順番を守るだけで、
会社設立の失敗確率は大きく下がります。

会社を作ることは、
**ゴールではなく“選択肢の一つ”**です。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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