大学生起業を続けていると、必ずこの疑問が出てきます。
「売上が出てきたけど、そろそろ法人化した方がいいのかな?」
・個人事業主のままで大丈夫?
・法人の方が節税になるって聞いた
・周りから「会社作らないの?」と言われる
このタイミングで判断を誤ると、
稼ぎ始めたのに、なぜか苦しくなる
という状態に陥りやすくなります。
結論から言います。
法人化は「売上の金額」だけで決めるものではありません。
むしろ、売上だけを基準にすると失敗しやすいです。
ここでは、
・よく言われる「目安」の正体
・大学生起業で本当に見るべき判断基準
・法人化を急がなくていいケース
を順番に解説します。
よく聞く「売上〇〇万円で法人化」は本当か?
ネットやSNSで、こんな話を見たことがあるはずです。
・売上500万円を超えたら法人化
・年商1,000万円が目安
・利益300万円を超えたら検討
これらは、完全に間違いではありません。
ただし、前提条件を無視して数字だけを真に受けると危険です。
なぜなら、これらの目安は、
・フルタイムで事業をしている
・生活費をすべて事業収入で賄っている
・事業内容が安定している
という人を想定しているケースがほとんどだからです。
大学生起業の前提とは、かなり違います。
そもそも法人化とは「何のため」にするのか
ここを理解していないと、判断は必ずズレます。
法人化の目的は、主に次の3つです。
- 税金・お金の扱いを最適化するため
- 取引・契約上の制約を減らすため
- 事業を大きくする準備のため
つまり法人化は、
事業を「守る・伸ばす」ための手段
であって、
「頑張っている証明」ではありません。
大学生起業で「売上いくら」を見る前に確認すべきこと
法人化を考える前に、必ず次の質問を自分にしてください。
・この売上は、毎月ほぼ再現できるか?
・たまたま入った単発ではないか?
・来月も同じ規模で続けられそうか?
継続性のない売上は、判断材料になりません。
例えば、
・1回だけ50万円の案件
・一時的なブーム
・友人経由の特別案件
これだけで法人化を考えるのは、
かなりリスクが高い判断です。
現実的な目安①「毎月の利益」が安定しているか
大学生起業で、最初に法人化を検討してもいいラインは、
毎月の利益が、ある程度安定して出ている状態
です。
目安としては、
・売上ではなく「利益」を見る
・3〜6ヶ月以上、同じ水準が続いている
この状態になって初めて、
「形を変える意味」が出てきます。
逆に、
売上が大きくても、
・経費が多い
・作業量に対して割に合わない
・精神的に不安定
なら、まだ個人事業主で十分です。
現実的な目安②「個人だと不都合が出てきたか」
法人化を考えるべき、かなり分かりやすいサインがあります。
それは、
「個人だと不便・不利だと感じる場面が増えたか」
です。
例えば、
・法人でないと契約できないと言われた
・取引先から法人化を求められた
・外注や採用を考え始めた
こうした状況が出てきたなら、
売上金額に関係なく法人化を検討する価値があります。
現実的な目安③「お金の管理が複雑になってきたか」
売上が伸びてくると、
・経費が増える
・お金の流れが複雑になる
・税金の計算がややこしい
という状態になります。
このとき、
「個人のままだと管理が大変だな」
と感じ始めたら、
法人化を考えるタイミングです。
ただしこれは、
売上が多い=即法人化
ではありません。
「管理の手間」と「事業規模」が
見合っているかどうかが重要です。
大学生起業で法人化を急がなくていい理由
大学生起業には、社会人起業にはない特徴があります。
・生活費の一部を事業に頼っていない
・時間に余白がある
・やり直しが効く
この状態で法人化を急ぐと、
・固定費が増える
・精神的プレッシャーが増す
・撤退判断が遅れる
というデメリットの方が大きくなりがちです。
大学生起業では、
「法人化しないメリット」も非常に大きい
ということを忘れないでください。
「節税になるから法人化」は危険な考え方
よくある勘違いがこれです。
確かに、
一定以上の利益が出ると、
法人の方が税率的に有利になるケースはあります。
しかし大学生起業の場合、
・利益がまだ安定していない
・売上の上下が激しい
・生活費との線引きが曖昧
この状態で法人化すると、
節税どころか負担が増えることも珍しくありません。
節税は、
「安定して稼げるようになってから考えるもの」
です。
判断に迷ったら、この3つで決める
売上いくらから法人化を考えるべきか迷ったら、
次の3つにYESかどうかで判断してください。
- 売上・利益が数ヶ月以上安定しているか
- 個人だと不便・不利な場面が出てきたか
- 法人化の「明確な理由」を説明できるか
このうち、
2つ以上YES
なら、法人化を具体的に検討してOKです。
1つもYESがなければ、
まだ個人事業主で十分です。
まとめ|法人化は「売上のご褒美」ではない
売上いくらから法人化を考えるべきか、まとめます。
- 売上金額だけで判断しない
- 単発ではなく、継続性を見る
- 利益と安定性が重要
- 個人だと不便になってきたら検討
- 大学生起業は法人化を急がなくていい
- 節税目的だけの法人化は危険
法人化は、
「頑張った証」でも
「成功の証明」でもありません。
事業を次の段階に進めるための選択肢の一つ
に過ぎません。
大学生起業においては、
個人事業主でいる時間こそが、最大の成長期間
です。
焦らず、
「必要になった時に、必要な形を選ぶ」
この姿勢が、長く続く起業につながります。
