「会社設立」にかかるリアルな費用

大学生が起業を考え始めたとき、多くの人が一度はここで手が止まります。

「会社設立って、実際いくらかかるの?」
「ネットだと数万円って書いてあるけど本当?」
「思ったより高かったらどうしよう…」

会社設立に関する情報はたくさんありますが、「リアルな費用感」が分かりづらいのが正直なところです。安く見せている情報もあれば、逆に不安を煽るような情報もあります。そこでここでは、大学生がゼロから起業する前提で、

・最低限かかる費用
・よく誤解される費用
・「実は不要」な費用
・考え方として大事なポイント

を、現実的な話を書いていきますので是非お読み下さい。


会社設立は「無料」ではない

最初に、はっきりさせておきます。会社設立は、無料ではできません。ただし、

・何十万円も毎月かかる
・一度作ったら大金が出続ける

というものでもありません。会社設立の費用は、「ほぼ一度きりの初期コスト」ここを正しく理解することが大切です。


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① 必ずかかる費用

まずは、どんな方法で設立しても、ほぼ確実にかかる費用から見ていきます。


株式会社の場合

登録免許税

最低15万円

これは、法務局に会社を登録するための税金です。資本金が少なくても、最低15万円は必ずかかります。


定款認証費用

約5万円

株式会社の場合、作成した定款を公証役場で認証してもらう必要があります。この費用も、ほぼ固定です。


👉 株式会社の最低設立費用合計:
約20万円前後


合同会社の場合

合同会社は、大学生の起業でよく選ばれる理由があります。それは、設立費用が安いことです。


登録免許税

最低6万円

株式会社より大幅に安く設定されています。


定款認証

不要

合同会社は、定款の公証役場認証が不要です。


👉 合同会社の最低設立費用合計:約6〜7万円前後


ここが重要なポイント

この時点で分かる通り、

・株式会社:約20万円
・合同会社:約6〜7万円

という差があります。大学生の起業では、この差が心理的にも大きく感じられます。


② 人によってかかる費用

次に、人によって「かかる場合とかからない場合がある費用」を整理します。


バーチャルオフィス代

・自宅住所を使いたくない
・実家を使いづらい

こうした場合、バーチャルオフィスを使う人もいます。

相場

・月額1,000円〜5,000円程度

年間で考えると、
1〜6万円程度が目安です。

※必須ではありません。


印鑑作成費

会社設立には、

・代表印
・銀行印
・角印

などを用意するケースがあります。

相場

・数千円〜1万円前後

高級な印鑑は不要です。


専門家への依頼費用

・司法書士
・行政書士

に設立を依頼する場合です。

相場

・5〜10万円前後

ただし、大学生の起業では

・自分で調べて
・無料ツールを使って

設立する人も多く、必須ではありません。


③ 「実は不要」な費用(よくある勘違い)

ここはとても重要です。会社設立にあたって、最初から払う必要がない費用も多くあります。


高額なホームページ制作費

・数十万円のHP
・立派な会社サイト

👉 不要です

最初は、

・無料ツール
・簡単なページ

で十分です。


オフィス賃料

・事務所を借りる
・店舗を構える

👉 ほとんどの大学生起業では不要

自宅・大学・カフェで十分です。


高額な会計ソフト契約

・年間数万円の有料プラン

👉 最初は不要

無料プランや、売上が出てからで問題ありません。


名刺・ロゴ制作費

・デザインに数万円
・ロゴ制作に十万円

👉 完全に後回しでOK

事業が回り始めてから考えましょう。


④ 設立後にかかり始める「維持コスト」

会社設立で勘違いしやすいのが、「設立後、ずっとお金がかかるのでは?」という不安です。実際には、必ず発生する固定費はそこまで多くありません。


法人住民税(均等割)

これは、赤字でも発生する税金です。

年額

約7万円前後

ここは、必ず知っておくべきポイントです。


バーチャルオフィス・ツール代(使う場合)

・月数千円程度

使わなければ、当然かかりません。


会計・税務サポート費(任意)

・自分でやる → 0円
・依頼する → 数万円〜

事業規模に応じて考えればOKです。


⑤ 「資本金」は費用とどう違う?

よく混乱するのが、資本金=設立費用だと思ってしまうことです。これは違います。

資本金は、

・会社のお金
・事業に使うお金

であって、消えてなくなる費用ではありません。極端な話、

・資本金1円
でも設立自体は可能です。大学生の起業では、

・無理に多く入れない
・実際に使う予定の金額

を基準に考えるのが現実的です。


⑥ 起業のリアルな費用感まとめ

ここまでを整理すると、起業でのリアルな費用感は次の通りです。


最低限パターン(合同会社・自力)

・設立費用:約6〜7万円
・その他:ほぼ0円

👉 10万円未満で可能


標準パターン(合同会社・一部外注)

・設立費用:約6〜7万円
・バーチャルオフィス・印鑑など
→ 合計 10〜15万円前後


株式会社パターン

・設立費用:約20万円
・その他込み
20〜30万円前後


⑦ 費用で一番やってはいけない判断

最後に、大学生が一番やりがちな失敗をお伝えします。それは、「お金がかかるから起業をやめる」という判断を、早い段階でしてしまうことです。重要なのは、

・今、本当に法人化が必要か
・個人で試せる段階ではないか

を見極めることです。会社設立は、起業の必須条件ではありません。


まとめ:会社設立費用は「重すぎる壁」ではない

会社設立にかかるリアルな費用は、

・株式会社:約20万円前後
・合同会社:約6〜7万円前後

これが、避けられない最低ラインです。そこに、

・どこまで簡素にするか
・どこを後回しにするか

で、実際の負担は大きく変わります。起業において大切なのは、

・お金をかけすぎない
・固定費を増やさない
・身軽さを保つ

という視点です。会社設立は、「一生の出費」ではありません。事業が次の段階に進むための、一度きりの投資です。そして何より大切なのは、費用を理由に、何も試さない時間を増やさないこと。お金は、後からでも取り戻せます。経験と行動は、今しか手に入りません。頑張っていきましょう。お時間のある方は下記も是非お読みください。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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