大学生起業家が営業でつまずく最大の原因は、実は「話す内容」を間違えていることにあります。
多くの大学生は、営業=商品説明だと思い込み、こう考えてしまいます。
「商品の良さをちゃんと伝えなきゃ」
「機能や特徴を説明できないとダメだ」
「魅力を分かってもらえなかったら負けだ」
その結果、営業の場では自分のサービスや商品について、一生懸命に話し続けることになります。
しかし、これは営業としては最も成果が出にくい状態です。
なぜなら、人は商品を買っているのではなく、“自分の未来”を買っているからです。
相手は商品に興味がない、という事実
営業がうまくいかない大学生ほど、受け入れがたい事実があります。
それは、相手はあなたの商品そのものに、ほとんど興味がないということです。
相手が興味を持っているのは、次のようなことです。
- 今抱えている悩みがどう変わるのか
- 面倒な状況が楽になるのか
- 不安が減るのか
- 失敗を避けられるのか
- 将来どう良くなるのか
商品名や機能、スペックは、その後で初めて意味を持ちます。
にもかかわらず、最初から商品説明に入ってしまうと、相手の頭の中ではこうなります。
「で、それが自分に何の関係があるの?」
この状態に入った瞬間、営業はほぼ終わっています。
営業とは「説明」ではなく「翻訳」である
営業の本質は、商品を説明することではありません。
営業とは、相手の課題を言語化し、未来をイメージできる形に翻訳することです。
相手は、自分の悩みや問題を、必ずしも整理できているわけではありません。
- 何となくうまくいっていない
- モヤモヤしている
- 不安だけはある
- でも何が原因かは分からない
この状態の相手に、いきなり商品説明をしても、刺さるはずがありません。
だからこそ、営業で最初に話すべきなのは、
「商品」ではなく
**「相手の現状」「困っていること」「このままだと起こりそうな未来」**です。
大学生営業が強い理由は「聞く側」に立てること
大学生起業家は、営業経験や実績では社会人に敵いません。
しかし、営業で最も重要な能力は、実績でも話術でもありません。
それは、相手の話を真剣に聞けることです。
大学生は「教えてもらう立場」に慣れています。
だからこそ、次のような姿勢が自然に取れます。
- 相手の話を遮らない
- 分からないことを質問できる
- 価値観を押し付けない
これは営業において、圧倒的な武器です。
商品を売り込もうとしない大学生ほど、相手は安心して話し始めます。
そして話せば話すほど、相手自身が「自分の課題」に気づいていきます。
営業で一番強い瞬間は、相手が自分で「これは変えないとまずいですね」と言った瞬間です。
この状態になれば、もう無理な営業は必要ありません。
商品は「主役」ではなく「脇役」
営業の場での商品は、主役ではありません。
商品はあくまで、相手の未来を実現するための手段です。
にもかかわらず、大学生起業家ほど、
- 機能の説明
- 他社との違い
- 技術的な強み
を主役にしてしまいます。
しかし、相手にとって重要なのは、
- それで何がどう変わるのか
- 自分は楽になるのか
- 不安は減るのか
- 時間は増えるのか
この一点だけです。
商品を語る前に、相手の「変わりたい未来」を共有できているか。
ここが営業の分かれ目です。
「課題→未来→手段」の順番がすべて
営業で話すべき順番は、常に決まっています。
- 相手の課題
- 課題を放置した未来
- 解決した場合の未来
- そのための手段としての商品
この順番を飛ばして、いきなり④から話すと、営業は失敗します。
特に大学生起業の場合、「商品を売らなきゃ」という意識が強すぎて、①〜③を省略しがちです。
しかし、①〜③こそが、相手が最も聞きたい話です。
営業がうまい人ほど、商品名を出すのが一番最後です。
売れる営業は「説得」ではなく「納得」
営業が苦手な大学生ほど、「どうやって説得しようか」と考えます。
しかし、説得が必要な時点で、営業はうまくいっていません。
理想的な営業は、相手がこう言う状態です。
「確かに、今のままだと良くないですね」
「それなら、その方法が一番合いそうですね」
これは説得ではなく、納得です。
納得は、商品説明からは生まれません。
相手の課題と未来を一緒に整理することでしか生まれません。
大学生起業の営業は「売る」より「整理する」
大学生起業家にとっての営業は、「売る場」ではありません。
相手の頭の中を整理する場です。
- 何に困っているのか
- 何を後回しにしているのか
- 何を変えたいのか
これを一緒に言語化できた大学生は、自然と信頼されます。
そして信頼された結果として、商品が選ばれます。
商品より「相手の人生」を見ているか
営業で話すべきは、商品ではありません。
相手の課題であり、相手の未来であり、相手の人生の一部です。
商品は、その人生を少し良くするための「道具」にすぎません。
大学生起業家が営業で結果を出すために必要なのは、
上手な説明でも、強いクロージングでもありません。
「この人は、自分のことをちゃんと考えてくれている」
そう思ってもらえる姿勢です。
商品を語る前に、相手を理解する。
営業で話すべきは、商品より 「相手の課題と未来」。
これができる大学生ほど、営業は驚くほど自然に、そして楽になります。
