相手が本音を話しやすくなる営業の空気感

営業がうまくいかない大学生の多くは、
「話し方」
「説明内容」
「説得の仕方」
を改善しようとします。

しかし、実際に営業の成果を大きく左右しているのは、
何を話すかではなく、どんな空気で話しているかです。

相手が本音を話すかどうかは、
質問の上手さでも、知識量でもありません。
安心できる空気があるかどうか、それだけで決まります。

そしてこの「空気感」は、
才能ではなく、意識的に作ることができます。
むしろ、大学生の方が圧倒的に作りやすい空気感でもあります。


なぜ人は「本音」を隠すのか

まず前提として、
多くの人は営業の場で本音を話しません。

それは、嘘をついているからではありません。
理由はとてもシンプルです。

・評価されたくない
・否定されたくない
・弱みを見せたくない

この3つが揃うと、人は無意識に防御モードに入ります。

営業の場でよくある
・当たり障りのない回答
・曖昧な返事
・「特に困っていない」という言葉

これらはすべて、
本音を隠すための安全な表現です。


大学生が作れる「本音が出やすい空気」

実は、大学生という立場は
本音を引き出す営業において、非常に有利です。

なぜなら、大学生は
・評価する立場に見えない
・上から目線になりにくい
・完璧を求められていない

この3点を自然に満たしているからです。

大切なのは、
この立場を活かすことであって、
大人の営業マンの真似をしないことです。


本音を話しやすくなる空気感の正体

相手が本音を話しやすくなる空気感には、
共通する特徴があります。

それは、
「この人の前では、正解を出さなくていい」
と感じられる状態
です。

逆に言えば、
・良い答えを言わなきゃ
・ちゃんとした考えを言わなきゃ

と相手が思った瞬間、
本音は引っ込みます。


空気感を壊す、大学生がやりがちな行動

まずは、やってはいけないことから整理します。

① すぐに理解したふりをする

「分かります」
「なるほどですね」

これを連発すると、
相手は「もう説明しなくていいのかな」と感じ、
話を止めてしまいます。

② 正解を探そうとする

「それって○○なんですか?」
「要は△△ですよね?」

要約や結論を急ぐと、
相手は考えをまとめなければならなくなり、
本音が出づらくなります。

③ 良い人であろうとしすぎる

共感しすぎる
褒めすぎる

これも、相手に
「ちゃんとしたことを言わなきゃ」
というプレッシャーを与えます。


本音を引き出す空気を作る4つのポイント

ここからは、
大学生でも今日から再現できる
空気感の作り方を解説します。


① 自分を「未完成な存在」として出す

相手が本音を話すためには、
自分の方が完璧でないことを示すのが効果的です。

・「まだ勉強中で…」
・「正直、分からない部分も多くて」

これは弱さではありません。
相手の防御を下げるための設計です。

相手は
「この人の前なら、分からないことを言ってもいい」
と感じ始めます。


② 相手の言葉を「評価せずに置く」

本音が出る空気には、
良い・悪いの判断が存在しません。

・「そう思われるんですね」
・「そう感じているんですね」

このように、
事実として置くだけが重要です。

同意も否定もいりません。
評価されないと分かると、人は話し続けます。


③ 話を広げようとしない

意外に思われるかもしれませんが、
本音が出る場では、
無理に話を広げる必要はありません。

むしろ、
相手の言葉を一度止めて、
待つことが大切です。

沈黙が生まれたとき、
多くの人は
「ここまで言っていいのかな」
と考えています。

ここで遮らずに待てると、
一段深い本音が出てきます。


④ 「結論を出さなくていい」と伝える

本音を話しにくくする最大の要因は、
「今日、何かを決めなきゃいけない」
という圧です。

だからこそ、最初にこう伝えてください。

「今日は結論を出さなくて大丈夫です」
「整理するだけでも全然いいですよ」

この一言で、
相手の頭と心は一気に軽くなります。


空気が変わると、話の質が変わる

空気感が整うと、
相手の話はこう変わります。

・表面的な悩み → 本当の困りごと
・建前 → 感情
・過去の話 → 今の不安

これは、質問が鋭くなったからではありません。
安心して話せる場ができたからです。


大学生にとって最大の武器は「空気」

大学生は、
・実績
・肩書き
・年齢

では勝てません。

しかし、
・構えさせない
・評価しない
・急がせない

この空気感では、
むしろ社会人よりも強い立場に立てます。

営業とは、
説得ではありません。
安心して話してもらう場作りです。


まとめ:本音は「引き出すもの」ではない

本音は、
テクニックで引き出すものではありません。

安心できる空気の中で、
自然とこぼれ落ちるもの
です。

大学生起業において、
無理に営業力を身につける必要はありません。

・評価しない
・急がない
・完成していない自分でいる

これだけで、
相手は驚くほど話してくれます。

そして、
本音が出たとき、
ビジネスは初めてスタートします。

Let's share this post !

Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

TOC