大学生起業を始めたばかりの頃、よく聞くのがこの言葉です。
「まだ売上ゼロなんで、確定申告はいらないですよね?」
この感覚、かなり多くの大学生が持っています。
そして実は、半分正解で、半分間違いです。
売上がゼロでも、
**確定申告が「必要なケース」と「不要なケース」**が存在します。
この違いを知らないまま放置すると、
- 後から「本当は必要だった」と気づく
- 無駄に不安になる
- 逆に、必要ないのにビビり続ける
といった状態に陥ります。
この章では、
- 売上ゼロとはどういう状態か
- なぜ確定申告が必要になるのか
- 大学生起業で本当に注意すべきケース
を、順番に整理して解説します。
そもそも「売上ゼロ」とはどういう状態?
まず前提をはっきりさせましょう。
売上ゼロ=お金が1円も入っていない状態
です。
- 商品が売れていない
- サービスの契約がない
- 報酬を受け取っていない
この状態なら、
多くの大学生は「まだ何も始まっていない」と感じます。
ですが、税務の視点では
「売上」だけが判断基準ではありません。
確定申告が必要かどうかの判断軸
確定申告が必要かどうかは、
次の3点で判断されます。
① 収入があったか
② 経費が発生しているか
③ 他の収入(バイト等)があるか
売上ゼロでも、
このどれかに該当すると
申告が必要になるケースがあります。
売上ゼロでも確定申告が必要なケース①
開業届を出している場合
大学生起業でよくあるのが、
- とりあえず開業届を出した
- でも、まだ売上はない
という状態です。
この場合、
「事業を始めた」と税務署に宣言している
ことになります。
売上がなくても、
- 事業用の支出がある
- 経費が発生している
なら、
確定申告をしておいた方がよいケースになります。
理由はシンプルで、
「事業として動いている事実」を
きちんと残しておくため
です。
売上ゼロでも確定申告が必要なケース②
経費だけが出ている場合(赤字)
大学生起業の初期は、
- サーバー代
- ドメイン代
- 勉強用の教材
- 打ち合わせ代
など、
売上ゼロでも経費だけが出ることはよくあります。
この状態は、会計上
「赤字」
です。
この赤字を確定申告で申告しておくと、
- 将来、黒字になったとき
- 税金を減らせる可能性
が生まれます。
つまり、
申告しない=損する可能性がある
ということです。
売上ゼロでも確定申告が必要なケース③
バイト収入など、他の所得がある場合
大学生起業をしながら、
- アルバイト
- インターン
- 業務委託
をしている人は非常に多いです。
この場合、
- 事業の売上はゼロ
- でも、給与所得がある
という状態になります。
このとき、
- 年間の収入
- 控除の状況
によっては、
確定申告が必要になるケースがあります。
特に注意したいのは、
- 複数の収入源がある
- 年末調整されていない収入がある
という場合です。
売上ゼロでも確定申告が必要なケース④
青色申告を選んでいる場合
大学生起業で、
- 青色申告承認申請書を出している
場合も要注意です。
青色申告は、
- 税制上のメリットが大きい
- その代わり、ルールもある
という制度です。
売上ゼロでも、
- 青色申告を継続したい
- 赤字を繰り越したい
なら、
確定申告を出しておく方が安全です。
逆に、売上ゼロで確定申告が不要なケース
ここまで読むと、
「え、じゃあ全員必要なの?」
と不安になるかもしれません。
安心してください。
不要なケースもちゃんとあります。
✔ 開業届を出していない
✔ 事業としての支出もない
✔ 他に申告が必要な収入もない
この場合、
確定申告は不要です。
「まだ準備段階」
「勉強しているだけ」
という状態なら、
無理に申告する必要はありません。
大学生起業で多い勘違い
❌ 売上ゼロ=何もしなくていい
→ 半分正解、半分間違い
❌ 申告しないと怒られる
→ 基本的には「悪意」がなければ問題にならない
❌ 申告=税金を払う
→ 申告と納税は別。赤字なら払う税金はゼロ
「申告するか迷ったら」の判断基準
迷ったら、次の質問を自分にしてください。
- 開業届を出している?
- 事業用のお金を使っている?
- 将来、利益が出そう?
このどれかに「YES」が入るなら、
申告しておいた方がラクです。
確定申告は、
- 義務というより
- 記録を残す作業
と考えると、ハードルが一気に下がります。
大学生起業家へのメッセージ
売上ゼロの時期は、
ほとんどの起業家が必ず通る道です。
この段階で、
- 税金を完璧に理解する
- 会計を極める
必要はありません。
ただ、
- 知らずに損しない
- 不要な不安を抱えない
ために、
「売上ゼロでも申告が必要なケースがある」
という事実だけ、覚えておいてください。
確定申告は、
あなたを縛るためのものではなく
これからの挑戦を整理するための道具です。
