なぜ「思ったよりお金が残らない」のか?税金の視点で解説

―頑張っているのに苦しい理由は、才能不足ではない―

大学生起業を始めて、しばらく経った頃。
多くの人が、同じ壁にぶつかります。

「売上は出ているはずなのに、全然お金が残らない」
「こんなに頑張っているのに、なぜか苦しい」

このとき、真面目な大学生起業家ほど、こう考えがちです。

「自分のやり方が悪いのかもしれない」
「まだ実力が足りないんだ」

しかし結論から言うと、
お金が残らない理由のほとんどは“税金の理解不足”です。

これは才能や努力の問題ではありません。
「構造」を知らないだけなのです。


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勘違いの出発点:「売上=自分のお金」という思い込み

大学生起業家が最初につまずくポイントは、とてもシンプルです。

「売上が立った=使っていいお金が増えた」

この感覚、実はかなり危険です。

売上として入ってきたお金は、
すべてが自由に使えるお金ではありません。

なぜなら、その中には、

  • 将来払う税金
  • まだ見えていないコスト

が含まれているからです。

ここを理解しないまま進むと、

  • 使った後に
  • 請求だけがやってくる

という状態になります。


税金は「後から来る」からこそ怖い

税金が厄介なのは、
後出しでやってくる仕組みにあります。

大学生起業では、多くの場合こうなります。

  1. 売上が入る
  2. 「よし、稼げた」と感じる
  3. 生活費や投資に使う
  4. 数ヶ月〜翌年になって税金が確定
  5. 「え、そんなに残ってない…」

この流れを知らないと、

「税金にやられた」

と感じてしまいます。

でも実際は、
最初から自分のお金ではなかった部分を使ってしまっただけなのです。


「利益」と「手元に残るお金」は別物

税金の視点で、必ず理解しておくべきことがあります。

それは、

利益が出ている=お金が残る
ではない、という事実です。

たとえば、

  • 利益が10万円出た
  • 税金がかかる
  • 翌年に住民税も来る

この結果、

「帳簿上は儲かっているのに、口座はスカスカ」

という状態が起こります。

これは失敗ではありません。
仕組みを知らなかっただけです。


大学生起業家が「お金が残らない」と感じる主な原因

原因① 税金を“後払いの罰金”だと思っている

多くの大学生起業家は、
税金をこう捉えています。

「あとから突然取られるもの」

この認識だと、

  • 税金を考えずに使う
  • 後から苦しくなる
  • 税金が悪者に見える

という負のループに入ります。

実際の税金は、

「事業の結果を整理するための清算」

です。

罰でも、理不尽でもありません。


原因② 税金分を最初から“残す前提”で考えていない

お金が残らない人ほど、

  • 入ってきたお金を
  • 全部「使っていい前提」で考えます

これが一番の原因です。

逆に、うまくいっている大学生起業家は、

「この売上のうち、これは自分のものじゃない」

と、最初から線を引いています。

税金は、
払うかどうかを選ぶものではなく、分けておくものです。


原因③ 住民税の存在を忘れている

大学生起業家が一番驚く税金が、住民税です。

  • 前年の利益をもとに
  • 翌年に請求される

このズレのせいで、

「もう終わった話だと思ってた」

となります。

しかも、
所得税を払った後に来るため、

「まだ取るの?」

と感じてしまうのです。

これは仕組みを知らないと、
ほぼ全員が一度は驚きます。


原因④ 税金と生活費を同じ財布で考えている

大学生起業初期では、

  • 生活費
  • 事業のお金
  • 税金分

これがすべて混ざりがちです。

この状態では、

  • いくら使っていいか分からない
  • 不安で行動できない
  • 逆に使いすぎる

ということが起きます。

お金が残らないのは、
収入が少ないからではなく、
管理の視点がないからです。


税金の視点で考えると、見え方が変わる

ここで、視点を変えてみましょう。

売上が入ったとき、こう考えます。

  • この中の一部は税金用
  • 一部は事業の再投資用
  • 残りが生活に使えるお金

この分け方ができると、

「思ったより残らない」

ではなく、

「最初からこれだけしか残らない」

と分かります。

これはかなり大きな違いです。


お金が残る大学生起業家がやっていること

実際に、お金が残る大学生起業家は、
特別なことをしていません。

やっているのは、たったこれだけです。

  • 税金分は“最初から無いもの”として扱う
  • 利益が出そうなら早めに意識する
  • 完璧を目指さず、ざっくり把握する

この意識があるだけで、

  • 不安が減る
  • 判断が早くなる
  • 行動が安定する

という好循環が生まれます。


「お金が残らない」は成長のサインでもある

ここで、前向きな話をします。

大学生起業で、

「思ったよりお金が残らない」

と感じるのは、
事業が動き始めている証拠でもあります。

  • 売上が出て
  • 利益が見え始め
  • 税金が意識に上がってきた

これは、
「何も起きていない人」には起こりません。

だから、
この段階で大切なのは、

落ち込むことではなく、構造を理解すること

です。


まとめ:「お金が残らない」の正体は“知らなかっただけ”

大学生起業でお金が残らない理由は、

  • 税金が後から来る
  • 売上を全部使えると思っている
  • 税金分を分けて考えていない

この3つに集約されます。

逆に言えば、

  • 税金の全体像を知り
  • 最初から分けて考え
  • 完璧を求めすぎない

これだけで、
「お金の不安」はかなり小さくなります。

税金は、
大学生起業家の敵ではありません。

仕組みを知った人から、味方につけられるものです。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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