ビジネスの現場で、成果が出ない理由としてよく挙がるのは、
- 集客が足りない
- 商品力が弱い
- 営業が苦手
といった要素です。しかし、実際の相談現場で静かに起きている問題があります。
「売上の話にすら進めない」
原因を掘り下げると、意外なところに行き着きます。それが、マナーの軽視です。
マナーは「礼儀」ではなく「信頼設計」である
まず、大学生が最初に誤解しがちな点を整理します。
多くの大学生は、
- マナー=堅苦しい
- マナー=社会人っぽさ
- マナー=形式だけのルール
だと捉えています。しかし、ビジネスの現場におけるマナーの正体は違います。
マナーとは、相手が「安心して判断するための情報」です。
マナーが果たしている本当の役割
マナーは、
- 相手を縛るもの
ではなく - 相手の不安を減らすための仕組み
です。人は、「この人は大丈夫か?」を無意識に判断しています。その判断材料の一つが、マナーです。
なぜ大学生はマナーが軽視されやすいのか?
大学生でマナーが軽視されやすい背景には、構造的な理由があります。
理由① マナーが成果と結びついて見えにくい
- 挨拶
- 返信速度
- 言葉遣い
これらは、数字に直接表れません。
そのため、
- やらなくてもすぐ困らない
- 売上に直結しない
と感じやすい。結果、
後回しにされ、軽視される
という流れが生まれます。
理由② 大学生は「評価される側」の経験が少ない
大学生時代は、
- 評価する側ではなく
- 評価される側
でいる時間が長いです。そのため、
「相手が何を不安に思うか」
を想像する経験が不足しがちです。マナーの重要性は、評価する側の視点を持たないと見えません。
マナーを軽視すると「何が起きるのか?」
ここからは、マナーを軽視したときに起きる現象を、段階的に解説します。
段階①「能力」ではなく「人として不安視される」
マナーが軽視されると、相手はこう感じます。
- この人、ちゃんと約束を守れるかな
- トラブルが起きたら大丈夫かな
ここで重要なのは、
能力の評価以前に、人としての安全性が疑われる
という点です。
よくある誤解
大学生起業家は、
- 中身で勝負したい
- 実力を見てほしい
と考えます。しかし、現実は違います。
中身を見る前に、安全かどうかが判断されます。
マナーは、その安全確認の材料です。
段階②「検討対象」から静かに外される
マナーを軽視した人は、露骨に否定されることは少ないです。代わりに起きるのが、これです。
- 返事が来なくなる
- 話が進まなくなる
- 「また連絡します」で終わる
これは、
信頼不足による“静かな不採用”
です。
売上以前に、検討の土俵から外されている状態です。
段階③「紹介・継続」が完全に止まる
仮に、一度は仕事につながったとしても、マナーを軽視していると次がありません。なぜなら、
人は「不安な人」を他人に紹介しない
からです。
- トラブルが起きそう
- 信用を預けられない
こう感じた瞬間、紹介は止まります。
マナーは「信頼コスト」を下げる装置
経営視点で見ると、マナーには明確な役割があります。
取引にかかる“信頼コスト”を下げる
という役割です。
信頼コストとは?
- この人は大丈夫か?
- 本当にやり切るか?
- 後で揉めないか?
こうした不安を確認するために、相手はエネルギーを使います。マナーが整っていると、
この確認作業が最小限で済む
ため、判断が早くなります。
大学生に特に見られやすい「マナー軽視」の具体例
ここで、実際によくある例を整理します。
① 返信が遅い・曖昧
- 既読スルー
- 数日後に一言だけ
これは、
「優先度が低い人」という印象
を与えます。
② 時間・約束にルーズ
- 遅刻
- 直前キャンセル
一度でも起きると、
信頼はほぼ回復しません。
③ 言葉が雑・軽い
- タメ口
- 略語
- 空気を読まない表現
これは、
「相手の立場を考えていない」
と受け取られます。
④ 感謝・報告がない
- やってもらって当たり前
- 成果報告をしない
これも、信頼が積み上がらない原因です。
「実力があればマナーはいらない」は間違いなのか?
大学生がよく言う言葉があります。
- 実力で評価されたい
- マナーより中身
これは、一見正論です。しかし、経営学的には誤りです。
実力が評価されるのは、信頼の上に立ってから
だからです。
実力は「比較対象」に入って初めて評価される
マナーがない人は、
- 比較のテーブルにすら乗らない
ため、
実力が評価される機会自体が失われます。
マナーは「売上を生む準備行動」
ここで、マナーの位置づけを正しく捉え直します。マナーは、
- 売上を直接生む
ものではありません。
ですが、
売上が生まれる「前提条件」
です。
- 話を聞いてもらえる
- 判断してもらえる
- 任せてもらえる
この入口を作るのが、マナーです。
大学生が身につけるべきマナーの考え方
重要なのは、
- 完璧な敬語
- 社会人っぽい振る舞い
ではありません。
本質的なポイントは3つだけ
- 相手の不安を減らす行動か?
- 判断をしやすくしているか?
- 信頼を積み上げる動きか?
この3点を意識するだけで、マナーは自然に整います。
まとめ|マナーは「評価される前」に問われている
大学生が起業時にマナーを軽視すると、
- 売れない
ではなく - 売る前に終わる
という状態になります。
マナーは、
- 古い慣習
- 形だけのルール
ではありません。
「この人と取引しても大丈夫か?」を判断するための、最初のフィルター
です。売上や実力は、そのフィルターを通過した後でしか評価されません。起業して成果を出したいなら、
まず磨くべきは、
- スキル
- ノウハウ
だけではありません。信頼を失わないための、最低限のマナーここを軽視しない起業家だけが、
売上以前の段階で脱落せず、次のチャンスを掴み続けます。要は人としての魅力もつけていきましょうという事ですね。こちらも併せて読んでみて下さい。
