貸借対照表とは?

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貸借対照表とは?

― 起業家が「お金の全体像」を把握するための地図 ―

「貸借対照表って聞いたことはあるけど、正直よく分からない」
「損益計算書だけ見ていればいいんじゃないの?」
「学生起業にそこまで必要?」

こう思う20代学生はとても多い。
でも結論から言うと、

貸借対照表が分からない起業は、
残高を見ずにお金を使い続けるのと同じ。

売上が出ていても、
実はお金が残っていない。
黒字なのに、なぜか資金が足りない。

こうした“起業あるある”の原因は、
ほぼ確実に
貸借対照表を理解していないことにある。

そもそも貸借対照表って何?

貸借対照表とは、
「今この瞬間、事業がどんなお金の状態か」を表す表

超シンプルに言うと、

✔ 何を持っているか
✔ どれくらい借りているか
✔ 本当の自分の財産はいくらか

これを1枚で表したもの。

損益計算書が
「一定期間の成績表」だとしたら、
貸借対照表は
「今の体力・残高が分かる表」

なぜ学生起業でも貸借対照表が重要なのか?

学生起業は、
・小規模
・スモールスタート
・お金も少なめ

だからこそ、
お金の全体像を把握できていないと一気に詰む。

例えば、

・売上は出ている
・利益も出ている
・でも、口座にお金がない

この状態、かなり多い。

原因は、
「利益」と「お金」を
同じものだと勘違いしていること。

貸借対照表は、
その勘違いを防ぐための道具

貸借対照表の基本構造(超ざっくり)

貸借対照表は、
左右に分かれている。

左側:資産

→ 持っているもの

右側:負債と純資産

→ その資産をどうやって用意したか

この2つは、
必ず同じ金額になる

これが「貸借対照表」という名前の由来。

資産とは?(左側)

資産は、
将来お金になる可能性があるもの

学生起業でよく出てくる資産は、

・現金
・銀行口座の残高
・売掛金(まだ入っていない売上)
・パソコンや機材

ここで重要なのは、
現金とそれ以外を分けて考えること

現金・預金の重要性

起業で一番大事な資産は、
間違いなく「現金」。

利益が出ていても、
現金がなければ、

・支払いができない
・チャンスに動けない
・精神的に追い込まれる

貸借対照表を見ると、
「今すぐ使えるお金はいくらか」
が一発で分かる。

売掛金(まだ入っていないお金)

学生起業で見落とされがちなのがこれ。

売上が立っていても、
まだ回収できていないお金
現金じゃない。

「来月入る予定」
は、
「今使えるお金」ではない。

貸借対照表を理解すると、
この危険な勘違いをしなくなる。

負債とは?(右側)

負債は、
将来支払わなければならないお金

学生起業だと、

・クレジットカードの未払い分
・立て替えた経費
・借入金

などが該当する。

ここで大事なのは、
負債=悪ではないということ。

問題なのは、

・いくらあるか分からない
・返済計画が見えない

この状態。

貸借対照表は、
負債を「見える化」するための表でもある。

純資産とは?(右側の残り)

純資産は、
本当の意味での「自分のもの」

計算はシンプル。

資産 − 負債 = 純資産

この数字が、

・プラス → 安定
・マイナス → 危険信号

学生起業では、
最初は小さくてもOK。

でも、
マイナスが続いていることに気づかない
これが一番危険。

貸借対照表で分かる「起業の健康状態」

貸借対照表を見ると、
次のことが分かる。

・お金に余裕があるか
・借金に頼りすぎていないか
・成長しているのか、痩せているのか

これは、
起業の健康診断。

売上だけ見ていると、
不調に気づくのが遅れる。

損益計算書との違い

学生が混乱しやすいポイントなので整理する。

損益計算書

→ どれだけ儲かったか(期間)

貸借対照表

→ 今、どれだけ持っているか(状態)

両方を見ることで、
初めて正しい判断ができる。

学生起業でよくある失敗例

・黒字なのに資金が足りない
・カードの支払いで詰む
・いつの間にか借金が増えている

これ、
貸借対照表を見ていれば
ほぼ防げる。

学生は完璧に作れなくていい

安心してほしい。

学生起業で、

・完璧な貸借対照表
・プロレベルの会計

は必要ない。

最初は、

・今いくらあるか
・何を持っているか
・何を返さなきゃいけないか

これが分かれば十分。

エクセル1枚でOK。

貸借対照表が分かると起業が楽になる

貸借対照表を理解すると、

・お金の不安が減る
・判断が早くなる
・無理な挑戦をしなくなる

つまり、
起業を長く続けられる。

短距離走じゃなく、
マラソンとして起業を考えられるようになる。

まとめ:貸借対照表は「起業家の現在地」

貸借対照表は、

✔ 難しい会計書類
ではなく
✔ 起業家の現在地を示す地図

学生起業だからこそ、

・今どこにいるか
・どれくらい余力があるか

を知ることが重要。

売上を見るだけで満足せず、
「残っているか?」を確認する癖を、
学生のうちにつけておこう。

それができれば、
起業は
怖いものではなく、
コントロールできる挑戦に変わる。

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Author of this article

大学生の頃の自分は、「いつか何かやりたいな」と思いながらも、何をすればいいか分からず、正直モヤモヤしていました。そんなある日、地元の喫茶店でたまたま車屋の社長と出会ったことが、人生のきっかけになります。
「自分もやってみよう」と思い、21歳のときに車の仕入れと販売をスタート。実家の自分の部屋に電話線を引き、名刺を作り、今思えばかなり手探りで“起業っぽいこと”を始めました。
就活はせずに学生のまま起業を目指しましたが、現実はうまくいかず、卒業後はいったんフリーターに。それでも起業への気持ちは消えず、社会経験を積もうと広告代理店に就職しました。そこで学んだことを活かし、26歳で独立。広告代理店を立ち上げ、今は40代となり会社を経営しています。
このガイドは、昔の自分のように「何かしたいけど分からないことばかり」の学生に向けて作りました。完璧じゃなくていい。一歩踏み出すためのヒントを、ここで伝えていけたらと思っています。

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